【長野・富山】白馬三山縦走記~蓮華温泉から登る二泊三日の山旅~

2021年9月15日~17日

どうも、yunaです。

今回は、テントを背負って2泊3日で白馬岳に登ってきました。
何年も前から計画しては、天候不良でなかなか登りに行けなかった山。やっと念願叶って行くことができました。
白馬岳は北アルプスの中で登山者の人気を一際集めている、いわばアイドルのような存在。
山全体が白い石で構成されていて、その見た目の美しさに魅了される人も多いのでは。
しかし!白馬岳は美しさだけでなく、雪渓、お花畑、岩場、温泉といった様々なお楽しみ要素があるもんだから、人気を集めるのも頷けます。
私たちもその魅力を余すことなく感じてきました!

山旅サマリー

ルート紹介
1日目:蓮華温泉駐車場(9:46)→天狗ノ庭(12:45)→白馬大池山荘(14:32) CT4時間46分(標準CT3時間)
亀の足より遅いグロッキー状態の私のせいで、1.5倍以上の時間が掛かってしまいました(笑)。

2日目:白馬大池山荘(4:16)→船越ノ頭(5:34-6:04)→小蓮華山(6:55)→三国境(7:45-8:16)→白馬岳(8:58)→白馬山荘(9:20-9:50)→白馬頂上宿舎(10:05-10:51)→鑓ヶ岳(12:46)→杓子岳(14:10)→白馬頂上宿舎(15:25) CT11時間9分(標準CT7時間45分)
撮影、テント設営の時間が含まれています。

3日目:白馬頂上宿舎(6:15)→白馬大池山荘(10:14-11:16)→蓮華温泉駐車場(14:12) CT6時間57分(標準CT5時間15分)

白馬岳に登る人気のルートは、猿倉から入山する大雪渓ルート。そしてもうひとつはロープウェイで標高を稼げて、高層湿原も楽しめる栂池ルート
大雪渓は夏の時期に取っておきたい。ロープウェイの時間を気にするのも嫌だなあ。
ということで、私たちは蓮華温泉からのルートを選択しました。

山旅費用(一人分)
白馬大池テント場:1500円(別途テント1張り1000円)
白馬頂上宿舎テント場:1500円(別途テント1張り1000円)
登山バッジ:700円(他の山より若干お高め!)
手ぬぐい:900円
白馬山荘限定Tシャツ:3500円
宿泊費:10100円 食費・登山口までの交通費除く

駐車場を目指す


おはようございます。蓮華温泉登山口にやってきました。
深夜1時半頃に到着して、仮眠を取って起きたのが7時。
フリードプラスに乗り換えて、初めての車中泊はめちゃくちゃ快適!フルフラットになるのはやっぱり強い!

フリードプラスを車中泊仕様にしてみた動画はこちら↓

駐車場情報
駐車可能台数 70台
料金 無料
トイレ あり(清潔度★★★★)
アクセス 容易
最後のコンビニ セブンイレブン糸魚川大野店(MAPはこちら)


私の母が作ってくれたお弁当でご機嫌な朝ごはん!
…と思っていたら、まさかの炊き込みおにぎりが糸を引いているではないか。
santamaさんが一口かじってオビェェエ!( ´`)となっていました。
これは腐っているな…。炊き込みごはんはやはり足がはやい。
santamaさんは暫くおにぎり恐怖症になってしまいました。


お弁当を食べた後、二度寝をかましてしまい出発は9時半過ぎとなりました。
1日目は白馬大池まで3時間登るだけなので、時間には全然余裕があります。


蓮華温泉登山口は、新潟県側からの北アルプスの玄関口。
白馬岳の他にも朝日岳・雪倉岳への拠点にもなるので、最盛期を外したこの時期でも駐車場は6~7割方埋まってる状態。


駐車場のすぐそばには清潔なトイレがあって安心です。照明がないため、昼間でも薄暗いので注意!
登山届けもここにあるので記入して提出しましょう。


下山後に汚れた登山靴を洗う洗場が設置されていてとても親切!


少し歩くと、蓮華温泉ロッジが見えてきました。
登山前の前泊や(キャンプ場もあり)、下山後の日帰り入浴なども可能なのでありがたい存在です。

1日目:白馬岳蓮華温泉ロッジから白馬大池山荘へ

樹林帯でグロッキー


ロッジの裏手からいよいよスタート。


蓮華温泉ロッジの魅力は更にあって、登山道を登って4つの野天風呂に入れること。
ただ、脱衣所もなく本当に山の中にぽつんとあるので女性にはなかなかハードルが高い!


今回の旅の安全をお祈りして、いざ出発です!


近くに温泉があるからか、序盤は水気の多い登山道でした。


少し歩くと野天風呂との分岐があります。お風呂セットを片手に上がっていく人もちらほらいました。
山の中のお風呂は開放的でさぞ気持ちいいんだろうな~。いつか挑戦してみたい!


地獄谷のような景色が見えてきました。斜面から蒸気が噴き出ているのが遠くからでも分かります。
あの辺りの一番高いところが薬師湯っぽい。


濃い緑に包まれた樹林帯の中をどんどん歩きます。


歩き始めて1時間ほどで、私の体調が一気に悪化。
フラフラ+頭痛がしてきたら吐くというのが私のお決まりのパターン。
以前は吐いたらスッキリしてピンピンしてたんだけど、最近は吐いても中々体調が戻らなくなってしまった。


時々微かに見える青空に元気をもらうけど、足は思うように進みません…。


一歩進むのに5秒くらいかかっているんじゃないかというくらいのハイパースローペース。


時々濃いガスに包まれながら、気合いで登っていきます。

この時santamaさんは、

santama
天気も悪いし、明日明後日の天気予報も微妙だしもう帰ってもいいんじゃない…?

と思っていたそう。

yuna
私はまだまだ登れるぞっ!(瀕死状態)


何とか天狗ノ庭に到着です。倍の時間が掛かってしまいました。
今日のコースで唯一展望が期待できる場所です。


西側が開けていて、本当だったら朝日岳や雪倉岳が見えるんだけどな。
残念。ガスで何も見えませんでした。


両脇にアザミがたくさん咲いていたチクチクゾーン。
夏だったら、お花がいっぱい咲いていそうな場所でした。


天狗ノ庭を過ぎても大池まではまだ半分あります。
私は通常のペースではもはや歩けないので、santamaさんには先に行ってもらいます。

yuna
うう~。気持ち悪いし眠くてフラフラするよ~。
何でこんな思いをして登ってるんだよう。

今振り返れば、緩やかな、なんてことない登山道だったのに何であんなにしんどかったんだろう。
やはり睡眠が十分でなかったことと、おにぎりが食べられなかったことによるエネルギー不足ではないかと思います。


少しずつ木々も色付いてきて、秋を迎える準備をしています。


樹林帯を抜けたらパッと視界が開けて、


白馬大池に到着しましたー!
久しぶりにめちゃくちゃしんどい登山でした。
最後の数mは荷物も持てないと駄々をこねて、santamaさんが助けてくれました(笑)。

白馬大池はテント場はこんなところ

こちらの記事で詳しく紹介しています。

白馬大池でまったり過ごす


テント場に着いてもグロッキー状態が続く私。
santamaさんが山荘で受付も済ませて、1人でせっせとテントを設営してくれました。


ベンチで横になりながら、これまたsantamaさんが買っておいてくれたコーラを飲んだりして待機!

yuna
この時は神様かと思ったよ。ありがとう!


テントで1時間ほど仮眠をしたら、すっかり具合も良くなったので小屋周辺の散策をしました。
チングルマの綿毛が大集合!すごい密度!
チングルマは綿毛になってもその可愛さは変わらないので、2度楽しめるお花ですね。


この日は私たちも含めて、緑のテント率が非常に高かった。
緑テントの5コンボが完成していました。


明日登る登山道。行く先はガスで見えないけど、明日の楽しみとして取っておこう!


忘れちゃいけない白馬大池大きな火山堰止湖で、クロサンショウウオが生息しているんです。
水が澄んでいて、肉眼でも見ることが出来るので探してみてください。
かつては雨乞の神がいるとして崇められていて、足を踏み入れると飢饉になるとも言われていたそう。


白馬の乗鞍岳を経由して登る栂池ルートは、大池を回り込むようにして歩いてこれます。
樹林帯歩きがひたすら続く蓮華温泉ルートよりも、高層湿原が見られたりと変化に富んでいます。
次回はお花の時期に栂池から登ろうかな。


太陽が出て陽が差してきたぜ!イェーイ!


かっこいいポーズしてと急に言われても思いつかず、謎にヨガポーズをしてみたの図。
テント場の前が草紅葉のように色付いていて奇麗でした。山の秋は早いな~。


すっかり陽が落ちてから晩御飯を作り出すので、毎回寒い思いをします(;´・ω・)
学習をしない2人は、時間の掛かるお米を炊き始めます。


セブンイレブンの金のハンバーグとゆで卵をトッピングして即席ロコモコ丼の完成!
溶けるチーズが寒さで全然溶けなかったけど、ハンバーグのポテンシャルが高いのでおいしく頂けました(尚、お米は焦げて雷おこし並みの硬さになった)。

そんなこんなで1日目は終了。

2日目:憧れの白馬三山を縦走

船越ノ頭で日の出を拝む

翌日、2時頃起床

カップラーメンで簡単に朝ご飯にしてテントを撤収、4時過ぎに歩き始めます。
序盤はハイマツ帯のガレ場。雷鳥坂という名前の通り、雷鳥が多く生息している坂みたいです。
またまたライトの電池が切れかけていて、かろうじて明るく見える青色ライトを不気味に照らしながら登っていました。


大池の全容が見えるところまで登ってきました。


ガレ場を登り切って一息つける場所、船越ノ頭で朝日を拝むことに。
風が穏やかで立ち止まっても寒さが気にならず、撮影に集中できたのがよかったです。


行く先を見てみると小蓮華山がどーんと正面に!その左には白馬鑓ヶ岳
そうそう!これこれ!この稜線が見たかったんだよ…!


猫耳の鹿島槍ヶ岳、その手前に五竜岳唐松岳も見えていますよ。
このおよそ1か月前には鹿島槍ヶ岳に登っていました。
その時は白馬方面がガスで全く見えなくて悲しい思いをしたので、今回はばっちり見えて感激です。


もう一度白馬大池を振り返って見てみます。
テント場は、朝日を待つ人々で賑やかになってきているようです。


空がだんだんと明るくなってきました。


雲海から朝日が出てきます!手前に見える山は、恐らく乙妻山と高妻山?


5時58分 日の出

幸先良い1日の幕開けとなりました!

モルゲンロートの小蓮華山に向かって歩く贅沢な時間


モルゲンロートで赤く染まり始めた小蓮華山。山が最も美しくなる貴重な時間です。
ほんの数分前とは全く違った景色を魅せてくれます。


いよいよ白馬岳に向かって、楽しい稜線歩きの始まりです。
これからこの稜線を歩けると思うとワクワクが止まりません!


後ろを振りかえって1枚。船越ノ頭からは一度大きく下ります。
登山道を縫うようにモコモコと生えているハイマツが、とても可愛らしくてお気に入り!


登山道脇の窪地には雪渓が残っていました。
絶景すぎるほどの絶景。重たい荷物も全く気にならずルンルン気分で足が進んでいきます。


鹿島槍ヶ岳のさらに奥に槍ヶ岳が見えてきました。槍ヶ岳コラボレーション!
白馬岳は北アルプスの中で最も北に位置しているので、白馬大池のほうから登ると進行方向に北アルプス全ての山々が見えるわけです!それを眺められるという超贅沢ができるわけです!


前日は曇りで、本日も予報は曇り。展望なしを覚悟で登りに来ましたが、まさかこんなに晴れてくれるとは。
すれ違った方に「昨日はガスで一面真っ白、こんな景色は一切見れなかったですよ。ツイてますね!」と言って頂き、嬉しい限りでした。
今年の夏は諸事情で思うように山に登れなかったので、貴重な一回の山行がこう晴れてくれると満足感がひとしおです。

楽しい時間はあっという間。ここを登り切れば小蓮華山山頂です。


小蓮華山(2763m)登頂です!名山に選定されていないので、意外と知られていませんが新潟最高峰だったりします。
ここからだと、切り立つように聳える白馬岳がよく見えますね。


鉢ヶ岳・雪倉岳方面。黒部市街地とその奥には日本海。
小蓮華山ではその昔、信仰登山が行われていたので鉄剣が祀られています。

白馬岳までの壮大な稜線歩き


小蓮華山を後にしたら、緩やかなアップダウンゾーン。まずは三国境を目指します。
純粋に景色を楽しめる区間なので、存分に時間を掛けて歩きました。


雲がもくもく。朝に比べてだいぶ量が増えてきました。
今はまだ稜線に堰き止められいて、雲があることで山のかっこよさ、険しさというものが引き立ちますね。


雲海も健在。太陽が眩しいぜっ!


素晴らしい稜線がずーっと続く、贅沢な縦走路。
これぞ稜線歩きの醍醐味と言わんばかりの景色が次々と目に飛び込んでくるので、頭が追いつきませんよ…。


東(信州側)は急峻で西(越中側)は緩やかという非対称山稜なことがよく分かる1枚。
白馬岳の特徴的な山容です。


早く山頂に行きたい気持ちと、ずっとこの稜線を歩いていたい気持ちが交錯します。
罪でいけずぅ~な白馬岳(/ω\)(/ω\)


稜線を歩く私たちの影。
白い石の斜面に、ハイマツの緑と紅葉し始めた草も相まって何ともかっこいい。


緩やかな稜線歩きの終着点、三国境に到着です。
長野・新潟。富山の三県に跨っているのでこの名前。

白馬岳の名前の由来ですが、この三国境の南東面に黒く現れる馬の雪形から由来したといわれています。
馬が現れるのを苗代をつくる時期の目標としたため、苗代馬→白馬 (しろうま)となったそう。
しかし地元では「はくば」という読みかたが定着しているため、宿泊施設やスキー場の名称はほとんど「はくば」と読まれます。
スキーヤーなどと話す際、「しろうま」と言うと「はくば」だよなんて訂正されることも。
逆に「しろうま」と言って訂正しない人は山好きということです(笑)。


右手には二百名山の雪倉岳。こちらの稜線も素晴らしく美しいですね。
あまり知られていませんが、雪倉岳鉱山道は紅葉のトンネルがとても美しいそう。
それゆえに登山者が極端に少なく、道迷いやクマとの遭遇リスクもありますが、静かな山歩きを楽しめそうです。
いつか朝日岳も絡めた周回ルートで歩いてみたい!


ハートに見える池は長池と名前が付けられています。
岩手の焼石岳にもハートに見える池があったなあ。


三国境で小休止したら、白馬岳に向かいます。時間にしてあと1時間!


この最初の大きな登りをクリアしたら、あとは小さな登り下りを4回ほど繰り返して山頂です。


切れ落ちた東側を歩くときは、高度感があってちょっとドキドキ。
目の前には雲海が広がっているわけですが、それに見惚れてゴロゴロ岩につまずかないように注意です!


後ろを振りかえって歩いてきた道を眺めます。
稜線好きには堪らない光景…。


登るにつれて山頂がだいぶ近づいてきました。
登りに来るまで、こんなに山頂がとんがってるとは知らなかったなあ~。


そして西側に目を向ければ、立山連峰がお出迎え。
左から立山別山剱岳
数年前に3泊4日で縦走しましたが、5本の指に入るくらい充実して楽しい山旅でした!

https://san-tama.net/tateyama_turugidake/

https://san-tama.net/tateyama_turugidage2/

空気が澄んでいれば、更に奥には白山も見ることが出来ます。


さあ、山頂まで最後の直線です。登山者が数人立っているのが見えます。
ここにきて、予想外の紅葉に驚きました。
予想外の色づき!予想外の嬉しさです!!
いや~、この道は素晴らしかった…。


白馬岳(2932m)登頂!登山客が多いからか山頂標識も立派!
前述した通り、山頂でも東側は切れ落ちているのでロープから出ないように注意です。


白馬岳で遮られていた進行方向も開けて、ご覧の絶景です!
これから登る杓子岳鑓ヶ岳。稜線がくっきり!
ハードそうに見えるけど、ここから2時間で行けちゃうらしい。
雲が出てきたので山が隠れてきちゃいましたが、奥には大天井岳前穂高岳奥穂高岳槍ヶ岳


景色を楽しみながら、白馬山荘まで10分下っていきます。
裏銀座~立山連峰まで丸見えですねえ。こうやって全体を見ると、やはり剱岳は秀でたかっこよさ。

プチ情報
白馬山荘は、日本で最初の近代登山のための宿泊施設
松沢貞逸が開業し、次々と山小屋を増設。その功績から、顕彰碑が山頂近くに建てられています。
そして日本最大級の収容人数(800人)を誇る山小屋でもあります。
和洋個室があったりと、山小屋というよりちょっとしたホテルという感じです。
見て分かる通り規模がすごいですよね。建物いっぱい!
山頂直下ということもあり、素晴らしいロケーション。次回は宿泊したいですねえ。


白馬山荘まで下りてきました。
なによりびっくりしたのがこちら!3000m近い高所に、こんな立派なレストランが併設されていました!
山の上とは思えない…。


店内は高級感あり、清潔感あり。天井も高くてシャレオツー!


山荘ピアノなるものがありました。
自由に弾いていいみたいだけど、相当な腕前がないとここで披露するのは勇気がいるよね(ねこふんじゃったしか弾けないけど)。


ここでしか手に入らない山荘オリジナルTシャツ。
カラバリが豊富でこれは迷っちゃう!


小物類はタオルにてぬぐい、バッジなどの定番商品から、タンブラーやボトル、ステッカーや巾着まで種類豊富!
白馬頂上宿舎にもTシャツなど販売していましたが、オシャレなのはこっちかな~。


お腹が空いたのでカップラーメンとコーラを頂きました。
11時からは、生ビールや手作りケーキの販売をするようなので是非次回は食べたいな~。
窓からは杓子岳と鑓ヶ岳、その先に続く稜線が。テラス席もあるので絶景を見ながら優雅な時間を過ごせます♪


お腹を満たしたら、さらに下にある白馬頂上宿舎に向かいます!
すぐそこに見えているので5分くらいで行けるんじゃないかと思いましたが、時間通りきっちり15分かかりました(笑)。


右手に見えるのは旭岳。近くに漢字違いの朝日岳があるからややこしいですね。
ピークは踏めない模様。ピークを巻いて清水岳に稜線が続くわけですが、ここを歩く人はほとんどいなそう。

白馬岳頂上宿舎のテント場はこんなところ

こちらの記事で詳しく紹介しています。

白馬三山のワクワクが止まらない縦走


さて、無事テント設営完了!広々していて平地なので快適に過ごせそう。
明日から天気が崩れるからか、この日は6張ほどしかありませんでした。


ここから先は1番楽しみにしていた三山縦走です。
白馬山荘は遠くから見ると要塞のように見えます。飛行機雲がミサイルみたいで更に要塞感UP!


日本最高所にある温泉、白馬鑓温泉は現在通行止め。
ここ2年ほど地盤工事などの影響で休業しています。毎年シーズン終了後に小屋を解体し、シーズンが始まる前に、また小屋を建てるということを毎年行なっているそうなので、人員確保や金銭的にも掛かる負担は大きそうです。
応援の意味も込めて、再開したら猿倉からの周回ルートを歩いてみたいです!


地形の関係からか、長野県側にはガスがかかっていることが多いですね。
更に雲の量は増えて対照的な景色が楽しめるので、これはこれで良き!


やばい!やばすぎる!白馬三山が本気を出してきました!この圧倒的稜線の美しさ。
後立山連峰の主峰をほとんど登って思ったことは、本当に魅力的な山が多い!後立山連峰が一番好きな山域かもしれないとこの時思いました。


丸山から杓子岳までは下りになっています。これが結構下る。
行きは景色に感動してホイホイだったけど、帰りはしんどかったです。


数分前まで全部見えてたのにぃ!コロコロ変わる景色。上手いこと山頂だけ顔を出しています。


1時間足らずで杓子岳の下まで来ました。
杓子岳の中腹を横切るように伸びている登山道が巻道。左の雲に隠れ掛かっているのが山頂へ続く直登ルートです。


杓子岳には先に登頂しようと思っていましたが、進む先にも雲が掛かり始めていたので、ガスに包まれる前に鑓ヶ岳に進んでしまおうということになりました。


巻道から見た鑓ヶ岳。目の前のピークはおそらく小鑓。小鑓から少し下って、登り返すと奥に見える山頂にたどり着きます。この場所も、映画のワンシーンのような絶景。


小鑓に向かう登りに取り掛かります。細かい石に足を取られるので滑らないように注意!
見た目ほどの急斜面ではなかったです。


山頂まであと少しというところで、どんどんガスが流れてきてまさかの虚無状態…。


と思ったら、すぐに晴れたのでセーフ。
山頂は左のこんもりしたところなのでもう目の前です。
鑓ヶ岳は遠くから望むとしっかり尖ってるけど、登っているときはそんな感じがしない。


三山2座目、白馬鑓ヶ岳(2903m)登頂!
登っていて思ったけど、白馬岳から先は全然登山者がいなくて数人程度しかすれ違わなかったです。
三山を制覇する人はそんなにいないのかな?
個人的には、白馬岳から先の縦走路がテンションブチ上がる楽しさだったので、是非足を延ばして歩いてほしいです。


山頂から先は天狗尾根~不帰ノ嶮に続く道。いつか三大キレットも制覇したいなあ。
雲もここまで増えたら景色は期待できなさそうなので、戻るとしますかっ。


小鑓まで戻ってきました。こちら側もガスの中。まあ、行きに景色を楽しめたから良しとしよう。
お腹が空いて少し休憩で立ち止まったので、一気に体が冷えました。9月ともなると、日差しがないと寒さが堪えますね。


お腹を満たしたら下山再開。


杓子岳分岐。行きは巻いたので、帰りは山頂へ向かいます。

ここで、

santama
僕は山頂いいや!景色も見えないだろうし、下の分岐で待ってるよ!
yuna
はいでましたー!そうくると思ってたー!

行きに山頂を巻いた時点で、santamaさんは「登らない」って言うだろうと予測はしていました(いつものことなのです)。
私はピークハントをしたいタチなので、仕方なく1人で行くことに。T^T


にこやか顔でばいばーいっと手を振るsantama。
あともうちょっと登るだけで山頂なのに…とぶつぶつ不貞腐れながら登り始めます。


登り自体はほんの少しです。


登り切れば、下の巻道と同じように平行移動が山頂まで続きます。
杓子岳だけ今までの登山道とは違った様子で、ガレガレでした。石の色もここだけ茶色っぽい。


santamaさんに激写された!「撮影だけよろしく!」と手渡されたGoProでしっかり撮影しています(笑)。
頼まれたからにはちゃんと仕事しますよ、わたくしは( ´_ゝ`)!


進むにつれて、右側が切れて落ちてきました。登山道もほっそいぞ!
山頂にガスが掛かって孤高の頂き感が漂っています。


杓子岳(2812m)登頂!白馬三山コンプリートです( ^∀^)!
山頂標識が焼け焦げてるように見えるけど、雷が直撃したのかな??


一通り撮影を終えたら、さっさと下山します。


私の苦手なガレガレ下山。一歩踏み出すごとにずるずると足を持っていかれて、滑る滑る!
傾斜もさっきの登りよりキツメです。
個人的に、この登山道は登り向きだと思うので、行きに杓子岳に登ってしまったほうが楽だと思います(特に下山が苦手な人はこちらがオススメ)。


santamaさん、見てくれてるって言ってたのに全然違う方向向いてるよ!


時間が結構掛かってしまいましたが、分岐まで戻ってきました。


鑓ヶ岳は既に雲の中。ふう、危なかった。
この山域は、午後まですっきり晴れているって中々ないんじゃないかなあ。
どこを登っても午後はガスガス。早めに行動するのが吉です!


行きに結構登ったぶん、帰りは結構登る。
朝から大荷物でだいぶ歩いているから、きつかった~~。


長かった今日の行程を無事に歩き切ってテント場に戻ってきました。


冷たい風が吹いて寒いし疲労度も結構あったので、この日はご飯を作るのは諦めて頂上宿舎で頂くことに。
外来の食事が18時まで営業しているって、ありがたいですよね。
あったかいカレーと手作りプリン&バスクチーズケーキの豪華ディナーでした!


お腹いっぱいになったところで、私は白馬山荘まで登り返して限定Tシャツと手ぬぐいをGET!
雷鳥モチーフは可愛くてついつい買ってしまいます。
ガスで夕日は期待出来なさそうだったで、18時には就寝しました。

とても内容の濃い、充実感に包まれて2日目は終了です。

3日目:命の危険を感じた下山路

暴風の中、不安な一夜を過ごす

…2日目の夜。

ビューッ。バタバタ。ゴォーー!!

22時ごろ、風の音がうるさくて起床。
予報より早く風が強く吹き始めてしまいました。
これはうるさくて眠れないぞ!耳栓を装着して再度眠りにつきました。

時間とともに風は強くなり、テントが吹き飛ばされそうになるほどの強風に。至近距離で巨大扇風機をあてられているような感じ。
音が聞こえていない私は、顔にテントがバチバチ当たっている状態でも起きず。santamaさんに揺さぶられても起きず。
私がすやすや眠っているころ、santamaさんは飛ばされそうになるテントを必死に抑えてくれていたようです(ごめん…)。

明け方になると、テントを固定していた張網が石から外れてしまい、santamaさんが何度も結び直していました。
その間私はグースカピー(-。-)y-゜゜゜

意を決して下山へ


風が収まる気配はありません。
テント場では電波が全く入らないので天気予報の確認が出来ないのです。
5時には撤収して下山予定だったけど、この風で暗闇の中歩くのは危険と判断して明るくなるまで待ちました。
テントの撤収も一苦労…。ソロの人はもっと大変そうでした。


白馬山荘のレストランが6時にオープンなので、それに合わせて登ってきました。
カップラーメンでひとまず体を温めます。
電波がようやく入ったので天気予報の確認。正午過ぎから更に風が強くなるみたい。

爆風と寒さで、無事に下山出来るのか。
どうしようもない不安が押し寄せて、これが最後の食事になるかもしれないとこの時は思いました。

三国境を過ぎて、小蓮華山に向かう稜線

覚悟を決めて白馬山荘を出発。登りでは汗をかかないようにゆっくりゆっくり進みました。
切れ落ちてるところでは煽られないよう慎重に。爆風でときおり息をするのが苦しかったです。

そして、何とか小蓮華山手前まで下りてきました。やっと撮影出来た1枚。
雲の切れ間から陽が差していて、雨も降らなかったこともあり気温がそこまで低くなかったのが幸いでした。
これで雨が降っていたら、もしかしたら…と考えます。


小蓮華山を過ぎて、白馬大池が見えてきました。
ここまで来たら風もだいぶ弱まってきて、むしろ暑いくらいに。まだ先はあるけど、山場は過ぎた!


行きには見えなかった白馬大雪渓が見えました。日本三大雪渓のひとつで国内最大規模
白馬岳は、白馬山荘といい鑓温泉といい国内一を誇るものが多い!


小蓮華山を下って振り返る。

santama
登り返したら5万円あげるって言われたらどうする?
yuna
yunaは登る!今回の山行費用がタダになるんだよ?!

とくだらない妄想をしてみたり。冗談を言えるほど精神的にも回復してきました!

白馬大池山荘で緊張から解放、下界に無事帰る


白馬大池が眼前に迫ってきました。小屋も見えてやっと安心出来ました。
2人とも何事もなく下山できて、本当に良かった…。


最後の下りに向けてエネルギーチャージです。メニューは載っていなかったカレーを提供してもらいました!
この2日間で福神漬けのおいしさに目覚めて、大好きになりました。


写真のお二人はテントを張ったものの、台風が近づいているということで泣く泣くキャンセルしたとのこと。
人っ子一人いなくなり、白馬大池は閑散としています。


さて、ここからは樹林帯に入ってひたすら下るのみ!


登りは展望ゼロだった天狗ノ庭も、帰りは景色を見ることが出来ました。
左から小蓮華山(見切れてるけど)、雪倉岳朝日岳


2時間黙々と下って駐車場に到着です。
14時を回っても蓮華温泉目当てなのか、車がどんどん入ってきていました。

今回立ち寄ったお店

倉下の湯


下山後の温泉は、倉下の湯へ。
内湯なしの露天風呂。露天風呂からはさっきまで登っていた白馬岳が見えるのでおすすめです。
温質はぬめぬめ系で、浴槽がめっちゃ滑るので要注意!
マイナスポイントとしては、コインロッカーの100円が返ってこないこと…。


個人的にこの休憩室が居心地良くてお気に入りでした。


入浴した人は、マレットゴルフが無料で出来るらしい。


カーステイパークが最近オープンしたようで、併設されていました。


キャンプ道具の貸し出し、電源もあるので快適に過ごせそうです。
温泉に入ってここで前泊後泊するのもいいですね。


お風呂上がりのアイス。この自販機初めて見た。MOWが自販機で買えるとは。

イタリアンレストラン ガーリック


夜ご飯は事前にリサーチして評価の高かったガーリックさんへ。
地元ではとても人気な隠れ家的なお店で、別荘地にひっそりと建っていました。
すぐに満席になるようなので、予約してから行くのがおすすめ!

塩味バランスの良いカプレーゼ
クリスピー生地のマルゲリータ
濃厚とろ~りカルボナーラ

ここのカルボナーラが絶品で、今まで食べたカルボナーラのすべての上をいくおいしさでした(*’▽’)!!

白馬岳の動画

動画も作成しています。ぜひ、登山道の雰囲気を楽しんでください!
気に入って頂けたら、チャンネル登録とグッドボタンよろしくお願いします!

今回のお役立ちアイテム

trangia(トランギア) メスティン TR-210 【日本正規品】

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990円(04/18 23:02時点)
Amazonの情報を掲載しています
メスティンがあるとテントごはんの幅が広がりますよ!

9月の北アルプステント泊は極寒です。カイロがあるのとないのとでは、快適度が雲泥の差です。

地図はどんなときでも携帯しましょう。

白馬岳登山を振り返る

大池から始まって小蓮華山、白馬岳、杓子岳、鑓ヶ岳…。歩けば歩くだけ好きになる!歩けば歩くほど虜になる!
非対称の山容ならではの美しさ、稜線の色のコントラスト、展望の良さ。魅力たっぷりの白馬岳でした。
こんなにわくわく心躍る登山道はそうそうないと思います。

今回は静かにゆったりと山歩きを楽しむことが出来たので、9月は意外と狙い目かもしれません。
紅葉は色付き始めでしたが、白馬岳の山肌の紅葉は見事でした。

大雪渓と豊富な高山植物が魅力とされている名峰なので、次回は夏に再訪したいと思います!
大雪渓、お花、温泉!まだ見ぬ白馬岳の姿が楽しみです。

 



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