2021年6月30日
どうも、yunaです。
今回は日本二百名山の一つである焼石岳に登ってきました。
6月上旬に山開きとなる焼石岳は、雪解けと共にたくさんのお花が咲き乱れます。
花の百名山でもあり、東北地方トップクラスの花の山でもあるのです。
私たちもお花を狙って、特にハクサンイチゲの大群落を見たくて訪れることにしたのですが、天気が悪く中々行くことが出来ず…。
ズレにズレて6月も下旬になってしまいました。
それでも中沼の綺麗な水面や、たくさんのお花たち。今回も魅了されました。
東北の山は、やっぱり期待を裏切らないっ!!
目次
山旅サマリー
焼石岳を登る、最も一般的なルートを選択しました。ゆっくりをお花を見すぎてしまったため(道にも迷った)、とんでもなく時間が掛かっています(笑)。
駐車場を目指す
仕事終わりに速攻で支度をして、仮眠もせず高速道路をひた走る私たち。
自宅から370kmあまり走った先の長者原SAで、早めの朝ごはんです。
タン塩丼や仙台味噌カツ丼など興味の引くものは軒並み品切れで、仕方なく豚丼を。
これまた独特な味付けで、登山に支障が出るほどの気持ち悪さがのちに襲ってきました…。
ここから更に100kmほど走ったら、やっとこさ登山口に到着です。
ナビで中沼登山口はヒットしなかったので、近くの焼石岳温泉ひめかゆを目的地にするとスムーズかと思います。
林道の入り口に大きな案内板があるのでそちらに従って進みます。
この林道ですが、想像していたよりもひどい道でした。
普通車走行可能となっていたので「まあ余裕でしょう!」とみくびっていました…。
砂利がすごいので「アガガガガガ」となります。そしてすれ違いできる場所も限られてるので、覚悟して走りましょう…。
来月車の乗り換えを予定しており、車体を傷つけると査定額に響くということで、冷や冷やものでした(;^ω^)
約6kmのドライブの終点、中沼登山口に着きました。
焼石岳HPはこちら
運転交代の最後のコンビニでどうしようもなく眠くて起きられず…。
起きたら時計は6時になっていて、駐車場に到着したのも8時になってしまいました。
あまり綺麗なトイレではないとの噂でしたが、ボットン便所なのに匂いもなくて普通に清潔でした。
あの林道を通って、トイレを管理してくれている方には頭が下がります。
こちらが登山口。
この右手には金明水避難小屋に続く破線ルートがありますが、何人か道を間違えて引き返していたので要注意です!
焼石岳を映し出す中沼へ
それでは出発していきます!
駐車場からアブやら蚊やら色々飛んでいたので、蚊取り線香+虫よけスプレーを。虫対策は万全です(それでも下山後には足に3か所刺されてた)。
歩き始めてすぐ、何かの実(?)を発見。
はち切れそうな実は、ブルーベリーみたいでとてもおいしそうに見えました。
木道の下には水が流れています。
写真には写ってないけど、湯気(水蒸気?)が発生してました。
中沼までの40分はそこそこ傾斜があります。
水が豊富な山だけど、粘土質な道ではないので歩きやすいです。
あっという間に第一ポイントです。
40分くらいの感覚で目的地があると、疲れない気がする。燕岳のベンチみたいな感覚。
木々の間から中沼が見えてきました。
少し進んだ先に木が途切れる場所があり、ここが中沼を見る絶景スポットです。
写真でよく見る風景!なだらかな焼石連峰が水面に映って見事なリフレクションです!
魚影もしっかり見えました。昔、中沼にニジマスを放流したため野生化しているようです。
池の周りは、ぬかるみがひどい箇所があるので足元に気を付けてください。
お目当ての花がちらほらと出てくるようになりました。
ヒオウギアヤメです。紫のお花は特別目立ちますね。
お馴染みのコバイケイソウ。
こちらはミツガシワ。
花の山ということで、今回の焼石岳で覚えた花の名前が結構あります。
木道の老朽化しているところは、シーソーみたいに浮くのでびっくりして声を出してしまいます。
程なくして上沼です。
上沼は中沼よりも小さく、近くに行って見ることは出来ません。
この辺りはほぼ平坦道。お花を見ながらゆっくり歩みを進めていきます。
ミズバショウもまだ残ってくれていました。
リュウキンカです。湿原にミズバショウと共に咲くことが多い花。
数は少ないながらも、湿性のお花が見事に咲いていて楽しませてくれました。
ゆるやかな登りのブナ林を歩く
上沼を過ぎると、徐々に緩やかな登りとなります。雪解け水なのか、登山道には水が勢いよく流れています。
こちらはハクサンチドリ。登山道脇には次々に新しいお花が現れます。
花火のようなお花はミズキです。
ミツガシワでしょうか。
白いお花は他と比べるとやや地味ですが、凛としていて可憐ですね。
つぶ沼との分岐までやってきました。つぶ沼方面はこの雪の上を歩くようです。
残雪があるとちょっと分かりづらいですが、よく見るとロープが垂れ下がっています。
まだまだ楽しませてくれるお花たち。ミツバツツジですね。
こちらも違う種類のツツジかなあ??
オオカメノキは装飾花がとてもかわいい。
ミヤマキンポウゲ(?)の群落。
黄色い花はたくさんあるので、覚えるのが中々難しいです。ミヤマ◯◯とか◯◯キンバイとかね…。
銀明水に到着しました。休憩するにはちょうどよい広場になっていて、ベンチもあります。
おいしい湧き水が飲めるそうですが、生水での飲用は自己責任でとHPに記載されていました。みんなゴクゴク飲んでたけど…。
雪渓を渡ってビクトリーロードへ
ここから徐々に展望が開けてきますよ~!雪渓も現れました。
避難小屋がどこにあるのか分からなかったのですが、右の小道を進むとあったみたい。
後ろを振り返ると普通にありました(笑)。
トイレは使用出来るようですが、トイレットペーパーは持参必須です!
見た目はボロっちいですが、さすがは東北の避難小屋!中はとても清潔だそうですよ。
歩きながらお花鑑賞は続いています。そろそろ花が開きそうなサンカヨウです。
別名スケルトンフラワーと呼ばれていて、雨に濡れると透明になる不思議なお花です。
せっかくなので濡れてるときに見てみたかったな!
こちらはイワイチョウです。
ミツガシワととても似ていますが、葉っぱを見ると見分けることが出来ます。
奥州市の街並みが見えるようになってきました。
ちょっと雲が増えてきたので、山頂の展望が気になるところ。
第二の雪渓が現れたっ!
6月後半になってもまだまだ分厚い雪が木道を覆っています。
トラバース区間はステップが切ってあり、棒も立ててあったのでルートに迷う心配はありませんでした。
ほとんどの人がノーアイゼンで渡っていましたが、私たちは念のため軽アイゼンを装着しました。
雪渓のあとは小石の道が続きます。
咲いている花も銀明水を過ぎたあたりから、ガラリと変わります。
ピンク色のイワカガミは定番中の定番です。
シラネアオイです。花びらがひらひらとしていて可愛らしい。
最後の雪渓渡り。ここはなんてことないです。
6月初旬だと山頂直下にも雪が残るみたい。
ウラジロヨウラクです。色のついた花は登山道が一気に華やかになりますね。
アカモノは影に隠れてひっそりと。
遂に視界が開けて、たおやかな山容が目の前に広がります。
規模の小さい火山が集まっていて、ピークが点々とあります。
現在はこれといった火山活動はない模様。秋田駒ヶ岳を思い出させるような山容だなあ。
右奥に見えるのが焼石岳山頂!!心配だった雲も取れて、青空が広がりました。
真っ青な空と、山頂に向かってのびる道。
まさにここがビクトリーロードだっ!!
広大な稜線を眺めながら焼石岳山頂へ
2時間弱の樹林帯歩きを頑張って歩いてきた甲斐がある、この景色。
東北の山はとにかく広大で、ホッと安心するような優しい雰囲気の山が多いと思う。
ずっと整備された木道かと思えば、結構痛んで荒れている区間も。
大きな岩ゴロ地帯もありました。
姥石平に到着!開けた場所なので、ここで休憩している登山者が多かったです。
少し歩くと、泉水沼という小さな沼があります。山頂から見ると、ハート型に見えるロマンチックな沼!
ここにはベンチがあったので、沼を見ながら休憩するのもいい。
さて、山頂までの最後の登りに取り掛かります。
登山道両脇には、イワカガミやチングルマ。最後の最後まで楽しませてくれますね~。
santamaさんが勝手に私のザックにGoProを取り付けたので、一気にyoutuberになった。
少し登って振り返ってみる。沼はまだハートに見えない。
山頂まで残り500m地点です。北側の景色が開けて、一際目を引く山容が見えてきました。
鳥海山です。まだ雪がたっぷりと残っているように見えます。
鳥海山は、前年に小屋予約もして登る予定だったのですが、台風で泣く泣くキャンセル。
まだ登りに行けてない山です。今年中に登りに行きたいところ。
こちらは横岳方面。
行政が管理していない上級者向けのコースで、地図上も破線となっています。
こうしてみると、登山道もしっかりあって楽々登れそうに見えるんだけどなあ!
西焼石岳方面。登山道すらないので、こちらも登れないピークです。
窪んだ斜面にはまだまだ雪が残っています。
ここを登り切った先は山頂です!
焼石岳山頂に到着。登頂しました!!
山頂は広々としています。
山頂周辺に焼けたような石があることから、焼石岳と呼ばれるようになったそうな。
山頂に立って、泉水沼がやっとそれなりにハートっぽく見えました。
奥州市方面はやっぱり薄雲に覆われていて、スカッと晴れることはなかった。
それでもこの解放感はとても気持ちいい!
山頂の延長線上に続く西焼石岳。この山頂には立てませんが、西焼石岳の周りを沿うように歩く登山道もあるみたい。
焼石岳に登るコースは全部で5つあるので、次回登るときも違うコースを登る楽しみがあるのが嬉しいですね。
これから目指す東焼石岳。
上から見下ろすと、ゆったりのんびり歩けそうな散歩道に見えます。
遮るもののない山頂は結構な強風!
時刻ももう少しで14時を回りそうなので、そろそろ下山しましょうかね〜。
東焼石岳への登山道を探し求めて
山頂を後にして、東焼石岳に向かいます。
…。茂みを掻き分けてどんどん進んだ先は、登山道ではなかった…。
東焼石岳に行くにはぐるりと時計回りに進まないといけなかったみたいですが、どうやら私たちはそのまま真っ直ぐ下りてしまっていたようです。
うろうろしていたら時間がなくなってしまったので、泣く泣くピストンに変更。
周回できなかったのが残念(>_<)
姥石平分岐まで下山。
東焼石岳方面には、地図上にお花マークがいっぱいあったのでどうしても行きたい!
という訳で、東焼石岳に登らずともその手前まで歩いてみることに。
もちろん、面倒臭がりのsantamaさんは来るわけもなく、一人で散策。
ミヤマカラマツソウが一帯に咲いていました。
遠くからこちらを撮影しているsantamaさん。
やっぱり青いジャケットは、山の中で一番目立つ!
花びらがところどころ散ってしまっていますが、お花畑を代表するハクサンイチゲにも出会うことが出来ました。
焼石岳でよく見る構図。本来は、ここにハクサンイチゲの大群落があります。
お花の移り変わりの時期にきてしまったから、山頂周辺のお花はパッとせず微妙だったかな~。
お花は、本当にタイミングが難しい…。
分岐まで歩いたら東焼石岳にも登りたいという気持ちもありつつ、来た道を引き返します。
時間に追われながらの下山
もう少しで15時なろうとしているところで下山開始。
駐車場まで2時間は掛かるから、17時になっちゃうよ/(^o^)\
帰りには奥州湖がよく見えていました。
あそこまで下山すると思うとまだまだ遠いな…。
銀明水避難小屋手前の雪渓は、朝より溶けていて冷や冷やしながら渡りました。
雪渓の穴から下を覗くと薄っぺら~くなっていて明日には割れそうな勢い。
中沼まで来たらあとは30分!
「尿前林道ってなんでこんな名前なんだろうね?」「でこぼこ林道だったから、おしっこが出る寸前になっちゃう林道ってことじゃない?」とくだらない会話をしていました…。
結局18時過ぎに下山。
出発が遅かったということもありますが、最後の一台になっていました。
今回立ち寄ったお店
焼石岳温泉 ひめかゆ
下山後の温泉は、焼石クアパークひめかゆへ。
焼石岳周辺には温泉がここくらいしかないので、大体の登山者はここで汗を流すみたい。私たちも例外なくここに訪れました。
大浴場か露天風呂かを選ぶスタイル。18時以降は入浴料が100円安くなるのでお得です(^○^)
ひめかゆに飾られていた焼石岳の写真。
紅葉の季節もめちゃくちゃすごいな?!
焼石岳といえば初夏のお花畑のイメージが強いけど、東北ということだけあって色づきがすごい。
ガスト水沢店
出発が遅れたことにより予定がどんどんずれて、行きたかったお店も営業終了。
仕方なくどこにでもあるガストで夜ご飯です。
いいんだ…。登山後のファミレスは最高だからいいんだ…!
快活クラブ水沢店
宿泊場所も本当はつぶ沼キャンプ場の予定でした。しかし、外は既に真っ暗でテントを張るのも大変ということでこちらも予定を変更して快活クラブ泊に。
今回は東北遠征3日間の旅。翌日は山に登らず移動日なので、深夜2時まで漫画を読みふけって思う存分快活クラブを楽しみましたとさ。
今回のお役立ちアイテム
お花の山では、ポケットに忍ばせておく本。手帳型の図鑑で、お花の色で検索できるのも魅力的。 ボトルを持っていけば、おいしいお水がたくさん汲める! 地図はどんなときでも携帯しましょう。焼石岳登山を振り返る
大好きな東北に、大好きな山がまたひとつ増えました。
東北の山は今まで数多く登ってきたけど、登らなきゃよかった…と思うような山が未だひとつもありません。
たくさんのお花、木道あり、湿原あり、沼ありと変化に富んだとても楽しい山でした。
樹林帯を抜けた先に広がる景色はとても解放感があり、走り回りたくなるような爽快さがあります。
全行程、きつい急登もなく体力に自信がない人にもおススメできるのもポイント!
登山口までの林道がもう少し改善されれば、毎年訪れたいくらいのお気に入りの山となりました。
次は紅葉の時期に来ようかな~~(^v^)♪
CT10時間02分(標準CT7時間)