【山小屋】空木岳登山で宿泊〜空木駒峰ヒュッテ〜

どうも、yunaです。

二泊三日の空木岳縦走の際、二日目にお世話になった空木駒峰ヒュッテ。
日本百名山である空木岳に一番近い山小屋で、南駒ヶ岳方面へのアクセスも良し。
天気に恵まれれば、360度の絶景が約束された場所に建っています。
早速レポートしていきたいと思います!

駒峰ヒュッテに宿泊した理由

千畳敷から空木岳の縦走中、1日目に檜尾小屋に宿泊し、2日目はこちらに宿泊しました。
道中、駒峰ヒュッテの手前には木曽殿山荘があります。
両山小屋を比べた時に、木曽殿山荘は食事の提供があり、山荘内も広いという魅力がありました。
駒峰ヒュッテは食事の提供はないものの、外に出れば空木岳が目の前にある、日の出を山頂で迎えられる、というまた違った魅力がありました。
悩んだ末、「山の中で泊まるなら景色を楽しみたい」という思いから駒峰ヒュッテに宿泊することにしました。

駒峰ヒュッテの基本情報

小さな山小屋で、平日は小屋番さんがいないこともあります。
営業小屋というよりは避難小屋に近い山小屋。

アクセス檜尾小屋から徒歩5時間半、菅の台バスセンター駐車場から徒歩7時間半
標高2800m
営業期間7月中旬~10月中旬
収容人数32人
料金素泊まりのみ:1人6000円
予約方法土日祝日、5人以上のパーティーは、記載のメールアドレスにて予約
携帯電話docomo〇 au〇 softbank×
ひとことメモ山小屋の前にあるテラスで、景色を眺めながらまったりするのがおススメ♪
設備

個室:なし
テント場:なし
水場:なし(ペットボトルのお水500ml300円で販売あり)
トイレ:バイオトイレ
お風呂:なし
昼食営業:なし
売店:飲料、アルコール類、カップ麺、アルファ米、山バッジ、その他土産物

駒峰ヒュッテのHPはこちら

2023年8月の情報となります。

駒峰ヒュッテの紹介(2023年8月)

外観

空木岳縦走の二日目、檜尾小屋を出発してこの日の目的地である駒峰ヒュッテを目指しています。
前日に引き続き、ガスで景色を楽しめない+雨が降ったり止んだりの悲しいコンディション…。

空木岳への最後の激登りを見たときは心が折れかけましたよ…。雷も鳴り始めたし(◞‸◟)

檜尾小屋から歩くこと5時間半、ガスの中からうっすらと駒峰ヒュッテの姿が!

檜尾小屋方面から登ると、先に空木岳の山頂を踏むことになります。
二日間頑張って歩いたんだけど、ガスで何にも見えません…。ご褒美の絶景は翌朝までお預けでした。(最終日の三日目はめちゃくちゃ晴れた)

空木岳山頂から山小屋までは白い砂礫と階段の道を5分ほど下ります。

空木駒峰ヒュッテに到着しました。
こちらの山小屋は、1998年に建て直された二代目の姿になります。
初代駒峰ヒュッテは、1969年から約30年間登山者を守ってくれましたが、稜線上の厳しい環境下で倒壊寸前となり、再建されて今の姿になりました。
現在も、屋根は石でしっかりと固定され、山小屋自体も大きな岩で支えられています。
小屋内の照明は、屋根の上の太陽光発電を利用していて、環境面にも配慮した運営に努めている素晴らしい山小屋です。

小屋内

入り口を開けると、まずは土間になります。
左手に靴箱があり、外履きサンダルが豊富に用意されていました。
天井にフックが設置されており、濡れ物を干すスペースになっています。ただ、ストーブがついているわけではないので、ほとんど乾きませんでした。

小屋を利用するにあたっての注意事項などが掲示されているので、まずは目を通しておきましょう。
小屋番さんが不在時は、料金箱が設置されているのでそちらに料金を入れます。

雷鳥の目撃報告ポスト。
しばらく中央アルプスに来ないうちに、すっかり雷鳥の山になっていてびっくり!雷鳥を見かけた際は、報告しておくと保護活動に役立てられると思います。

この日は小屋番さんがいたので、一緒に宿泊手続きをしました。奥には管理人室があります。

小屋の1階はこんな感じで、自炊場になります。
長テーブルがいくつかあり、座る場所には寒さ対策として銀マットが敷かれていました。

匂いが強く出る調理はNG!お肉などを焼く場合は、外のテラスで調理しましょう。

早速おやつタイム!
長時間雨に打たれながら歩いていたので、温かい紅茶と甘いお菓子がへとへとの体に沁みました。

大きな窓がいくつかあるので、電気が点いていなくても明るく解放感がありました。
基本は2階が就寝スペースですが、混雑時は1階も解放するみたい。そのために番号付けがされていました。
上部には、ぐるりと部屋を囲うように写真が飾ってあります。1階はお花、2階は山の写真で、見て回るのが楽しかったです。

管理人室の前にはベンチとテーブルがあり、窓からは南アルプス方面が見えました。
窓の上にはひっそりと本が並べられています。

2階はこんな感じで就寝スペースになっています。こちらも寒さ対策で、銀マットを敷いてくれています。
この日は混雑していなかったので、好きな場所を選ぶことが出来ました。
上に掛かっているビニールは恐らく、感染症対策の為のもの。気になる方は使用するといいでしょう。
中央には貸出シュラフがあり、+1000円で利用出来ます。

棚が設置されているので、荷物の整理整頓がしやすく助かりました。
2階は飲食禁止なので注意!

寝床の完成!洗濯ばさみやハンガーが頭上にあるので、衣類を干すことが出来ました。
起き上がる時に、荷物棚に頭をぶつけそうになったので、枕は通路側にしたほうがいいかも。

売店

売店は、管理人室の前にあります。
飲料、ビール、アルファ米やカップラーメン、Tシャツなどのお土産品が販売されています。

小さな山小屋のため、ヘリの荷揚げはシーズン初めに1回しかしていないそう。売り切れになっても新たに荷揚げが出来ないので、シーズン終わり頃には品切れの商品が発生することあります。

空木岳への登山道、池山尾根のシルエットをデザインした手ぬぐい。赤と青の2色展開です。

Tシャツは3種類販売されていました。どれもシンプルでかわいいデザイン。

バッジやクリアファイルも販売されていました。

小屋番さんが不在の際は、このように飲料だけ購入出来るように用意してくれています。
飲料以外のビールやお土産物などは購入できないようなので、注意が必要です。
私たちは宿泊する際、小屋番さんがいるかどうか分からない状態で、飲料などを購入出来るのか不明だったので、念のため手前の木曽殿山荘で購入しておきました。
水場がないので、買えるときに買っておいたほうが安心です。

トイレ

トイレは山小屋の外にあります。左が男女共用で、右は女性専用です。
手洗い用の洗面所もありました。

中はこんな感じで、どちらも洋式です。
用を足したら、ペットボトルの水で流すタイプ。どちらのトイレも清潔で匂いもありませんでした。

自炊ごはん

無事に購入出来たビールとコーラで乾杯♪
おつまみにベビーチーズと魚肉ソーセージを持ってきました。

夜ごはんはカレーメシとマッシュポテト。
以前、カレーメシの水分量を間違えてシャバシャバにしてしまったことがあったんだけど、これがまたサラサラとして食べやすい!
カレーメシっておいしいんだけどドロドロ系だから、疲れてるときに食べるのがしんどいことがあるのよね…。間違えてからは、ずっと水分多めで食べています( ◠‿◠ )
マッシュポテトは乾燥タイプを持っていきました。

小屋の周辺

小屋の外に出ると、駒峰ヒュッテ自慢のテラスがあります。
テーブルとベンチがあって寛げるようになっていました。

高度感があり開放的なテラス。
落ちたら谷底なのでロープの外には出ないように!

目の前には空木岳が聳えています。
迫力がありつつも、ハイマツの緑と大きな奇岩、花崗岩の白が何とも美しいです。

テラスのベンチで空木岳を眺めながら過ごす時間は最高でした。

晴れていれば、テラスの前には木曽駒ヶ岳に至る稜線が広がります。

尖がったピークは宝剣岳。前日に宿泊した檜尾小屋もよく見えます。
ポツンと一軒家感がすごいよな~。あちらもめちゃめちゃ好立地!

翌朝は空木岳まで登って日の出待ちをしました。
山頂は広く、大きな岩がたくさんあるので待機場所には困りません。

前日のガスが嘘だったかのような晴天!お陰で山座同定がとても捗り、1時間余り山頂に滞在してしまいました。

昨日、一昨日と2日かけて歩いてきた道。こんな絶景が広がっていたのね…。

空木岳から正面、北側にはたっぷりの雲海。八ヶ岳連峰が見えます。

西側に見えるのはぽこっと浮かび上がる御嶽山。雲で隠れていますが、左奥には白山が見えます。

御嶽山のお隣は乗鞍岳。剣ヶ峰やレーダードームが良く見えました。

木曽駒ヶ岳の奥には槍ヶ岳をはじめとする北アルプスがばっちり!

南側は南駒ヶ岳方面に続く稜線。いつか越百山こすもやまの方まで足を延ばして歩いてみたいな~。

南東に目をやると南アルプスオールスターズ

塩見岳の奥に富士山も見えました!

池山尾根の途中にある、一際目立つ大きな岩。
駒石と名付けられていて、駒峰ヒュッテから30分ほど下ると辿り着きます。

下っている途中で振り返って見たこの景色。色彩のコントラストが絶妙で、ハッとするほど美しかったです。

目の前まで来てみると想像以上に大きく、金峰山の五丈石を彷彿とさせます。
五丈石は御神体なので登るのはNG。駒石は裏側から登るルートがありました。

せっかくなので駒石の山頂にも登ってみました。
行きはよいよい帰りは怖いで、降りるのにちょっと苦戦しました。

勝手に総合評価

  • 360度絶景が広がっている
  • テラスで寛げる
  • トイレが男女別になっている
  • 就寝スペースは雑魚寝スタイルで、プライベート空間がない
  • 平日は小屋番さんがいないことがある

勝手に総合評価 ★★★★ 4.0

とにかく絶景。絶景のオンパレード!駒峰ヒュッテの良さはこれに尽きます。
アップダウンが多くしんどい道のりではあったけど、この絶景のためならまたいくらでも乗り越えてやるぜっ!という気持ちにさせてくれるすごさがここにはあります。
小屋自体は、食事の提供はなく、小屋番さんが不在なこともある、という点から避難小屋に近い山小屋だと思います。
水場がなく、飲料が購入できるかどうかという不安要素があるので、心配な方は事前に問い合わせてみてもいいかもしれませんね。



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