表銀座縦走記:山小屋はしご旅

2017年9月末~

表銀座を3泊4日で縦走してきました。ゆるゆるハイカーの僕たちに行けるのか心配でしたが、東鎌尾根を迂回したので、「こいつはやべーぞ!」といった危険個所は歩かず。超超ロングコースの山歩きを楽しめました!
とは言っても、反省点もいくつかありましたので、併せて記録していきます!

山旅サマリー

今回の旅費(概算)

内容 金額 備考
電車 自宅〜竹橋 467 往路
毎日あるぺん号 竹橋〜中房温泉駐車場 9,300 往路
燕山荘 10,000  
ヒュッテ西岳 9,500  
ヒュッテ大槍 9,800  
高速バス 上高地〜新宿 7,250 復路
電車 新宿〜自宅 302 復路
合計 46,619 他食事代等

今回は山小屋はしご旅ということで、交通費宿泊費だけで一人で4万越え!痛い!
ビールとか食事とかおやつとか、ビールとかビールとか…入れると5万越えてますねこりゃ。
テントを担げば、宿泊費は半分以下に抑えることができるけど…。体力づくりが大事ですね。

コース&登山情報

1日目:中房温泉~合戦尾根~燕山荘

2日目:燕山荘~表銀座~ヒュッテ西岳

3日目:ヒュッテ西岳~(雨のため東鎌尾根迂回)~ヒュッテ大槍

4日目:ヒュッテ大槍~上高地

1日目:山小屋はしご旅のはじまり

9月末の平日の期間、表銀座縦走コースを歩いてきました。今回のテーマは「贅沢!山小屋はしご旅」です。三つの山小屋に泊まる計画です。憧れの燕山荘にも泊まってきました。


中房温泉から合戦尾根へ。中房温泉までは、新宿から高速バスが出ているので、埼玉県民の我々にとってアクセスは容易です。ゆっくり寝ながら移動ができるので安心。
人気コースだけあって、平日でも混雑していました。
燕岳をピストンする方は、下山後にここでお風呂に入ることができますよ。


合戦尾根は、だいたい一時間ごとにベンチスペースがありました。北アルプス三大急登と言われる合戦尾根ですが、一時間ごとに座って休めるので、ゆっくりペースを守って登れば、体力に自信がなくても登れるはず。
楽だわー、と言っていたyunaさんは合戦小屋手前でゲロを吐いていました。かわいそう!


標高が高くなるにつれ、色づいてきましたよ。
登山口から1200メートル以上登るので、色づきの変化も楽しいのです。


燕山荘が見えてきました!本日のゴールが見えてきたのでテンションも上がります。


合戦小屋に到着。
この先、燕山荘まではコースタイムで1時間30分を一気に登るので、休憩にします。
合戦小屋には宿泊できませんがテント場があります。燕山荘のテント場がいっぱいの時は、ここに張る羽目になるそうですが、スペースはわずか5張。


名物のスイカに群がる男たち。あまりスイカが好きではない僕も、合戦小屋のスイカだけはムシャムシャ食べます。登山が最高の調味料。最高にうまいスイカが、ここにはあるんです。


写真を撮る前に思わず食べてしまった。甘くてジューシー。疲れた体にしみわたる!


合戦小屋から少し進むと槍ヶ岳が見えてきました。


ますます色づいてきました。


合戦小屋から先は、景色もいいし、槍ヶ岳が見えるし、燕山荘が見えるし、紅葉は綺麗だし、歩きやすいし、あっという間の1時間30分。
合戦小屋まで登ってしまえば、あとはテンションでなんとかなる!


泊まりたい山小屋No. 1の燕山荘に到着。山小屋のイメージを良い意味で覆されます。燕山荘については別ページで書いています。ぜひご覧ください。


振り返れば北アルプスの女王、燕岳。
姿かたち、白と緑のコントラスト、正に女王。


宿泊受付はタッチパネル。館内は綺麗だし、小屋番さんたちは愛想がいいし。初めての山小屋が燕山荘の人は、基準が燕山荘になってしまうので、ある意味不幸なのかもしれません。


ビールで乾杯。このために最後の一時間は水分を控えていたのですよ。

映えます。

山の上でこの食事。最高の贅沢です。

2日目:表銀座縦走

2日目は、表銀座の縦走です。8時間の「ずっと絶景」コースです。
晴れなら8時間テンションマックス。雨なら8時間泣きながら歩くことになります。


商売熱心な燕山荘。グッズの種類がパネェです。(燕Tシャツを買ってしまった…)

商売熱心なだけあって、ホスピタリティーは山小屋の中では抜群に良いです。スタッフの皆さんは親切だし、綺麗に管理されているし、食事は美味しいですし。また泊まりたいなあって思います。

朝食を済ませたら、すぐ出発です。晴れていましたが、午後から天気が崩れるとの予報。


2日目の中間地点、大天井岳。大天荘が小さく見えました。


槍ヶ岳までよく見えます。
ここから槍ヶ岳まで歩いていくんですよ。とてもワクワクします!


恐怖の北鎌尾根も。


大下りノ頭。ここから200メートルほど下って…


あれを登り返します。

大天井岳の途中で振り返ると、歩いてきた道が全部見えました。燕山荘は遥か彼方。
この頃から天気が怪しくなってきました。


ちょっと歩きにくいガレ場を登りきると…


大天荘に到着です。止まると冷える!早く中へ!
下界は夏日でも、山の上はやっぱり寒いですね。


お腹が空いたのでカレーを食べる。
yuna「私もカレーにしよー」


なんか差がありませんかね…。


涸沢を覗き込む。


大天井岳から下って、大天井ヒュッテをパスし、


ビックリ平にたどり着く。何がビックリなのか、ガスっていて何もわからず。


名もなき頂きも美しい。


ようやくヒュッテ西岳に到着です。

残念なことに、表銀座後半は、ガスってきてしまい、槍ヶ岳はほぼ見えず。ヒュッテ西岳到着時には雨が降っていました。明日は大丈夫かしら?

3日目:槍ヶ岳、下から登るか?横から登るか?

朝起きたら大雨。

この状況では、東鎌尾根はちょっと辛そうです。仕方ない。東鎌尾根は迂回して、水俣乗越から大曲へ降りることにしました。

同時に、槍ヶ岳に登るのは絶望的になってしまいました。
当初は、東鎌尾根をサッとパスして、ヒュッテ大槍に荷物をデポして登る予定だったのです。水俣乗越から下りるとかなり時間を食ってしまうのです。残念なようなそうでもないような。憧れの槍ヶ岳にあっさり登れてしまうのもなんだか勿体ないような気もしますしね。

雨だから写真も撮れず、黙々と下りたり登ったり。汗かいたり寒くなったり。

レインウェアのおかげで、雨に濡れることはありませんでしたが、汗蒸れからの冷えはちょっときつかったですね。いくらゴアテックスでも限界でした。途中でyunaさんがガタガタ震えだしたので、下山も検討したくらいです。

木陰で乾いた下着に着替えたら、すぐに復活。汗対策、大事。
長い縦走には、荷物を軽量化するために、余分な着替えを持たない人も多いようですが、乾いた下着を一そろい持って行くの、強くお勧めします。



雷鳥に出会えたのでよしとする。


今日は残念だったけど、ヒュッテ大槍で美味しいご飯をたくさん食べるぜ。
信頼の燕山荘グループなんだぜ。


このドリンクバーが本当にありがたい。冷えた体にロイヤルミルクティーが沁みる〜。


中は綺麗で、漫画も沢山。最高ですねえ。


食事の質は、燕山荘より上かも。食前酒に白ワインも。


いつの間にか、空は晴れており、槍ヶ岳のシルエットと、山荘の光が見えるのでした。

槍ヶ岳をあきらめた我々に新たな問題が発生しました。登らなくても山バッジ買う派と、登ってないなら山バッジは買わない派の争いが。

結局バッジは買いました。なぜなら、バッジを買うのは僕の権利だからだ。買うのも自由。買わないのも自由。僕は買った。yunaさんは買わなかった。それでいいじゃないか。なんだその顔は。両神山を棄権したくせにバッジは買っただろう!

4日目:槍ヶ岳モルゲンロート


昨日の夜に続いて、今朝もスッキリ晴れている。


富士山もよく見える。


常念岳のシルエットも素晴らしい。


太陽が昇ってきて…


槍が燃え始めた!ああ…来てよかった…。


昨日は見えなかったカール地形も良く見えました。耳を澄ますと、岩が転がる音がしょっちゅう聞こえるんです。リアルタイムで崩壊しているんですね。


ため息の出る色使い。


テレビで見たことあるガイドさんが、テレビで見た通りのニコニコ顔で登っていました。


沢の向こうは猿の群れが。


登山道にも猿が!かなり怖い。


上の方はかなりガスってきましたね。


徳沢園でソフトクリーム。


上高地。ついに終わってしまった。

よく、山に行くと、元気をもらって帰ってくるという話を聞くけど、そんなことはありえない。4日後は仕事…3日後は仕事…2日後は仕事…明日は仕事!帰りたくない!4日間ずーっとそればっかり考えてました。だから、また山に行きたいですね。



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