登山でOsmo Mobile 3を使ってみた

先日、紅葉を見に三ツ石山へ登った際、なんとはなしにiPhoneで動画を撮影してみました。
撮影した動画を見てみると、想像以上に綺麗な動画が撮れていました。iPhoneってこんなに綺麗な動画が撮れるんだ!と感動したのでした。
ただ、iPhoneを片手に持って歩くのは、なかなかしんどいことでした。
それに、ブレないようにしっかり持ってもブレてしまう…。

何か、いい方法がないだろうかと考えていたのですが、山の友人が「ジンバルいいっすねー」と言っていたことを思い出しました。
「ジンバル!そういうのもあるのか」
…というわけで、スマホ用ジンバル、Osmo Mobile 3を買ってみたのでした。

ジンバルとはなんだ?

ジンバル(またはスタビライザー)というものは、グリップにアームがついていて、アームの先にカメラやスマホをセットして動画を撮影する機械です。
自撮り棒と違うのは、アームの関節部分にモーターが入っていて、カメラやスマホの姿勢を制御するところですね。
撮影時に、歩いたり、腕を動かした時でも、瞬時にアームが姿勢を制御して、ブレないスムーズな映像を撮ることができます。

購入したのはOsmo Mobile 3と専用三脚のセット

僕が購入したのは、Osmo Mobile 3と、専用の三脚が付いているセット品です。
三脚は無くても使えるのですが、あったほうが断然良いので、セット品をお勧めします(後述します)。

スマホは大きさ比較で置いてます。iphone11proですね。

セット品に入っていたのは、Osmo Mobile 3本体と、専用ケース、専用三脚にストラップ…。
そして写真を撮り忘れておりましたが、Osmo Moble 3本体を収納できる巾着袋と、USBケーブル、スマホ固定用の滑り止め、説明書が入っていました。
ちなみに、専用ケースに収納できるのは本体のみで三脚は入りません。巾着袋には三脚も入るようになっています。

登山中は頻繁に出し入れすることになるので、ケースに入れておくとオッス!オラ億劫!
…なので、登山中・前後もですが、裸のまま、アームを折りたたんで持ち運びをしていました。

アームの関節部分に砂や埃が入ると、動作に支障が出そうなので、本当は裸で持ち運ぶのはお勧めできません。ケースや袋に入れておくのが無難でしょう。

Osmo Mobile 3について

これはアームを折りたたんでいるとき。

Osmo Mobile 3は、スマホをセットして使用するジンバルです。
僕は、登山中に動画を撮影するつもりで購入しました。

色んなメーカーからジンバルが発売されていますが、Osmo Mobile 3を選んだ理由は以下の3つです。

  1. アーム部分を折りたためるので、持ち運び時に便利。
  2. 折りたたんだ時にアームが固定されるので、荷物の中にラフに放り込めそう。
  3. 予算(2万円以内)。

山に持って行くので、携帯性を重視したのでした。

Osmo Mobile3の起動から撮影までの流れを動画にしてみました。

起動展開時の動きは、中二心をくすぐられます。

撮影はグリップを握って行います。
グリップを動かしても、アームが瞬時に姿勢を制御するので、カメラがブレません。また、グリップを持つことで、長時間撮影もやりやすくなっています。この辺は、どのジンバルでも感じるんでしょうね。

専用アプリとBluetoothで接続したら、グリップについている物理ボタンで、撮影開始・停止・各種モードチェンジなどの操作ができます。これがなかなか快適です。

さて、それでは、Osmo Mobile 3のある無し比較動画をご覧ください。
左側が三ツ石山でiPhoneの手持ち撮影、右側が仙丈ヶ岳でOsmo Mobile 3にセットして撮影したものになります。

道の凸凹具合は、右側の仙丈ヶ岳の方が大きいはずですが、スムーズな映像になっているのがわかると思います。

Osmo Mobile 3の姿勢制御

Osmo Mobile 3の姿勢制御は三種類あります。姿勢制御については、説明するより動画で見たほうがなんとなくイメージがつかめると思います。

パンフォロー

スマホを常に水平に保ちます。上下左右、グリップを向けた方に、スマホがゆっくり追従していきますが、スマホ自体は常に地面と水平です。一番使うモードです。

チルトロック

スマホの上下の動きを固定します。
グリップを上下に向けても、カメラは正面を捉えます。

FPV

パンフォローもチルトロックも、スマホは地面と水平に保たれますが、FPVモードにすると、スマホはグリップに対して垂直になろうとします。つまり、グリップを傾けると、スマホも傾きます。
どういうシーンで使ったから効果的なのかわかりませんが、傾いた映像を撮影できます。

Osmo Mobile 3の良いところ

さて、Osmo Mobile 3を使ってみて、すごく良いなーと感じたことをご紹介します。

ブレない

ジンバルが初めてだったこともあって、撮影した動画を見たときは感動しました。
ぬるぬると滑らかな動画が撮れます。
歩いていても手が動いても、アームが瞬時に姿勢を制御してスマホ動画にありがちな画面揺れが発生しません。
歩きながら撮ると、まるで3Dゲームのような映像が撮影できます。
後で見返して驚きますが、「結構な凸凹道だったよね?」というところでも、スムーズでフワフワした映像が撮れます。
ここは好みが分かれると思うんですが、足元の振動が伝わらないので、ライブ感が伝わりづらいかも知れません。ライブ感が必要なら手持ち撮影か、自撮り棒撮影がいいのかなと。

追従がスムーズ

グリップを、左右に振った時、上下に振った時、スマホがゆっくりと追従します。
例えば、グリップをパッと右に向けるとします。普通なら、スマホも同時に右を向くはずなのですが、アームがうまく制御して、遅れてゆっくりと右を向くようになってます。
登山のように、周囲の様子を見せたい時などは、カメラがゆっくりと動いてくれるほうが見やすいです。

もちろんエクストリームな状況など、クイックに反応したほうが良い場面もあると思いますが、普通の登山で使うなら、ゆったりとしたカメラワークが圧倒的に向いていると思います。
クイックな反応が欲しいときは、さくさく追従する、スポーツモードがあるのでご安心を。

グリップをしっかり握れるからスマホを落とさない

スマホ撮影で気になることが、スマホを落としてしまうことです。
Osmo mobile 3は、スマホをしっかりホールドしてくれるので、グリップを握っておけば落とす心配がありません。撮影に集中できます。
撮影していないときは、スリープモードにしてブラブラ持ち歩いていますが、スマホが落下したことはありません。

三脚が超便利

Osmo Mobile 3単品でも販売していますが、購入するなら三脚付きのセット品をお勧めします。

三脚を付ける前・後・展開

この三脚がすごく優秀。
グリップの下部に三脚穴が開いているので、ねじ込むだけ。

まず、三脚を開く前は、グリップの延長としてつかえます。
ちょっと高いところから撮影したいとき、身体から遠いところから撮影したいときに重宝します。
アームを折りたたむと、グリップ部分が持ちにくくなるのですが、三脚を握ることで安定します。
僕はグリップを握るよりも、三脚部分を握るほうが多かったです。

次に三脚本来の使用ですが、こちらも優秀。
自撮りや夫婦で写真を撮りたいとき、スマホを置く場所に困りますよね。
その辺の石ころなどでカメラを固定したり。
この三脚があれば、様々な場所にOsmo Mobile 3を設置できます。スマホの向きも角度も自由自在。見知らぬ誰かに写真撮影をお願いしなくても大丈夫。

三脚の足が長い上に、アームを折りたためば重心が低くなるので、登山道のような傾斜のある道でも余裕で立たせることができますね。

これ、思ったんですが、一脚にもなる、モンベルのトレッキングフォトポールと接続したら、俯瞰映像が撮れるのでは…。
つまり、疑似ドローン撮影ができるのではないかと目論んでいます。ちょっと興奮してきたぞ。

Osmo Mobile3のまぁまぁなところ

次に、まぁまぁ良いね、というところをご紹介。

ピースサインでシャッターが切れる

これは便利だし楽しい。
友達とわいわいやりながら撮影できると
「おお~!」
ってなります。

でも、ちょっと弱点が。
スマホがピースサインの方を向いてしまうので、自分の思ったアングルで撮れないことがあるんです。
それならセルフタイマーで良いんじゃないかと…。

トラッキング機能

トラッキング機能を使って動くものにマーキングすると、スマホが自動的に追従してくれます。
例えば前を歩いているyunaさんをマーキングしておけば、画面を見ていなくても、オートでyunaさんの方を向き続けてくれます。足元が不安定な登山道などでは重宝します。

対象を、大きく画面から外して見失うと、すぐに画面に入れなおせばトラッキングを続行してくれますが、時間がかかると解除されてしまいます。再度、トラッキングしなおすことになります。
ここを自動的に再認識してくれたら神なんですが、惜しい。

Osmo Mobile3のダメなところ

そんで、Osmo Mobile 3のダメなところです。
ジンバルとはそういうもんなんだよっていう不満もありますが、列記しておきます。

専用アプリがダメダメ

※以下は僕のiPhoneXで起きたことです。iPhone11proに変えてからは起きていません。

これはもう、Osmo Mobile 3最大の弱点です。
専用アプリで撮影中、アプリが落ち、なおかつ、iOSも落ちます。

しかも、「たまに」ではありません。
「しょっちゅう」落ちます。

ダメダメどころじゃない、ダメダメのダメ。これはひどい。

試しに、iPhoneの純正カメラアプリで試してみたら、なんと純正カメラアプリでも落ちる。

嘘だろー!
登りはじめた途端、ゴミと化すとか…。

iPhone自体の動画撮影の不具合なのかと思ったのですが、Bluetoothを切ってみると、純正カメラアプリは正常に撮影できるようになりました。

スマホと、Osmo Mobile 3をBluetoothで接続して、操作はOsmo Mobile 3の物理ボタンで撮影できるのが便利なんです。
撮影開始も、停止も、写真と動画とタイムラプスの切り替えも、専用アプリを使えば、手元の物理ボタンでサクサクできるんですが、頻繁に落ちるようでは使えません…。

専用アプリを使用しなくても、ジンバルとしての基本的な機能は生きています。
仕方ないのでBluetoothを切って、iPhoneの純正カメラアプリを使用して、画面タッチで撮影しています。
ああ、面倒くさい。専用アプリの快適さを知っているが故に。

この不具合は、起こる人と起こらない人がいるようです。
購入を検討する方はアプリのレビューを参考にしたほうが良いでしょう。

この不具合を知っていたら買っていたかと聞かれると難しいですね。
専用アプリを使用しなくても、素晴らしくスムーズでブレない映像は撮影できます。
Osmo Mobile 3のおかげで、動画撮影がとても身近なものとなったと言えるくらい気に入っています。専用三脚との相性も抜群に良いですし…難しいところです。

※もう一度言いますが、iPhone11proに変更したら、アプリは落ちなくなりました。

重さが負担に

軽くはなっているらしいのですが…。
それでも、スマホ+Osmo Mobile 3+専用三脚で672gありました。500mlのペットボトルより確実に重いです。

早池峰山に登った時、4時間持って歩きましたが、腕がパンパンになりました。
慣れだとは思いますが、女性には厳しいかもしれません。
yunaさんに少し撮影してもらいましたが、「重い!」と言って使ってくれなくなりました。

スマホの電池消費量が半端ない

Osmo Mobile 3が悪いわけじゃないけど、動画撮影は電池を食いますねえ。
一応、Osmo Mobile 3から給電できるようになってはいます。
…が、コードがジンバルの動きに干渉して画面がグラグラしてしまうので、スマホを充電しながらの撮影には向いていません。スマホの充電は休憩中などに小まめにするしかないと思います。

水平を調節させてほしい

あれ、水平じゃないな、というときはキャリブレーションを実施します。
キャリブレーションをしても、僕のOsmo Mobile 3にセットしたスマホは、ほんの少しだけ水平になりません。

Osmo Mobile 3にとっては水平なのかもしれませんが、これが、すごーく気持ち悪いです。

普段は特に気にならないんですが、水平なもの(水平線や雲海)を撮影するときとか、写真を撮るときはちょっとダメですね…。
水平が必要な時は、FPVモードで微調整するか、手持ちで撮影するしかないですね。
ここは設定で弄れる項目があればよかったのですが、弄れません。残念!

足元がお留守になる

これも、Osmo Mobile 3が悪いわけじゃないんですが、画面を見ながら歩いていて、見事にコケました。
思わずスマホとOsmo Mobile 3を庇ってしまい、受け身も取れず…。
登山中にこれでは、かなり危険ですね。撮影するときは、画面を見ずに足元を見ることを徹底しなければいけません。そして、いざとなったら、ジンバルごとスマホを投げ捨てる勇気(笑)

片手が塞がる

たとえば、Osmo Mobile 3で撮影中に、一眼レフで写真を撮りたくなったら、一旦地面に置くしかありません。動画だけに集中したら良いのですが、動画も写真も両方やりたい僕にとっては、少々煩わしい…。

動画は撮影していないときの方が圧倒的に時間が長いので、その時間は無駄に片手が塞がっているわけです。
アーム部分を折りたためるとは言え、ズボンのポケットに入るサイズでもないので、ホルスターみたいなものがあれば良いなと思います。サコッシュも良いですね。

さいわいなことに、セット品についていた専用三脚のデキがすごく良いのが救いです。デコボコの地面でも取り合えず自立してくれます。

まとめ

撮影しながら歩いても、ブレないというのは、かなりスゴイです。
動画の撮影が楽しくなりますし、撮影テクニックや、動画編集も勉強してみようという気にもなりました。

専用アプリを使用すると、動画や写真の他に、パノラマや、ハイパーラプス等も撮影できます。もう少し遊んでみてからご紹介したいと思います。

大きな不満点が、専用アプリの連携(というかBluetooth接続の不具合?)だけで、iPhone11proにしたところ解消されたので、非常に満足度も高くなっています。

そして、Osmo Mobile 3自体は電池の持ちがとてもいいです。
スマホの方が先に消耗するので、電池容量には常に気を配ること。モバイルバッテリーは必須ですね。