2019年8月7日〜9日
どうも、yunaです。
山に登るようになって、6年目。初めての山域に足を踏み入れました。
その名も、南アルプス!!
なぜ今まで登らなかったんだろう?
山深くて、森林限界が高い。(樹林帯嫌いの2人にとっては結構ネック…)北アルプスよりパッとしない。自宅から遠そうという勝手な思い込み。そしてとにかくキツそう…。etc
そんな理由から、何となく足が向かなかったのです。
しかし、そこに待っていたのは全てを覆す程の
絶景、魅力の連続だったのです。
目次
芦安駐車場から広河原へ
早朝1時に自宅を出発。
何と、私たちの住む埼玉から南アルプスまでは3時間あれば着いてしまいます!
何だこのアクセスの良さは!北アルプスよりも、八ヶ岳よりも近いなんてびっくり。今までの遠いという勝手な思い込みは何だったんだろうか…?
白根ICを出て、腹ごしらえに朝ごはんを食べます。定番の松屋です!
ICから1番近い松屋は山梨竜王店です。
芦安駐車場とは逆方向ですが10分足らずの距離です。朝はがっつり食べたい派の皆さんにはオススメします!
ごはんを食べた後は、同じ道路沿いにセブンイレブンもあるので食材などを買い足し、駐車場を目指します。
芦安駐車場に着きました!
駐車場までの道のりは、山道は短いものの道幅は狭く、すれ違いが厳しい場所もあります。舗装はしっかりされているので、走りやすさは心配ないです。
駐車場は第8まであります。
第3駐車場にしかトイレがないという情報を入手したので、第3駐車場に停めたのですが…。結果、上の第2駐車場にもありました(笑)しかもそちらの方が清潔でした。
第3駐車場のトイレは…仮設トイレのようで匂いもキツく、虫もいっぱい。出来れば使用したくないトイレ。
歩いてすぐにバスチケット売り場。始発の5時15分に間に合いました!今日は登山者が少ないと案内の方がおっしゃっていました。
駐車場には、車が思いのほかいっぱい停まっていたので混んでいるかと思いましたが、なるほど。山荘に泊まっている人の車がほとんどみたいです。
バスは全員が座れるよう、人数に応じて台数を増やしてくれるみたいです。この日は1台では全員座れなかったので、2台目を出してくれました(笑)有難や〜\( ˆoˆ )/
以前、シートに穴が空いてしまったとか…。通路に置きましょう。
ちなみにバスには添乗員さんがいて、広河原までの1時間の道中、南アルプスの歴史など色々なお話をして下さいました。
前の座席に座っていたおじさまが、私のザックにもたれかかって寝ていたので、1番上に入れていたクリームパンが潰れていないか横目で心配しながら、楽しい1時間が過ぎました。(クリームパンは無事でした)
1日目:北岳肩の小屋へ
白根御池小屋までの急登
予定通り、6時15分に広河原に到着です!暑さを心配していたんですが、バスを降りると少し肌寒かったです。この時トイレは閉鎖中でした。
まずはこの長ーい吊り橋を渡ります。めっちゃ揺れる、歩く度に5cmくらい浮く。(うそ)
右手に早速北岳が見えてきました。
吊り橋を渡り終えると広河原山荘が見えます。小屋の横に登山届けがあるので記入します。
トイレはここで済ませましょう。
下山したら、必ず天然水サイダーを飲むことをここに誓う。
今日は長丁場なので、スピードを上げないよう、ゆっくりゆっくり意識して登ります。
最初からストックを使って、足の負担を減らします。
スタートから20分くらいは比較的ゆるやかな道。
ここからいよいよ本格的な登り。長い樹林帯+急登の始まりです。私たちは名物ソフトクリームを食べたかったので、白根御池を経由しました。
もう下山してくる人もちらほら。
ワンゲル部的な、年季の入ったお揃いのグレゴリーザックを背負った若者たち。
夏休みということもあり、学生さんがとても多かった印象。
この急登をテント泊装備で登るのは、相当大変だったろうなあ。
ひい!早速急登です。これは大変。ずっとこんな道なのか…?急登の序盤は、マークがない+いろんなところに踏み跡がありルートに悩みましたΣ(-᷅_-᷄๑)
しばらく歩くと、登山道に巨大な下痢便が!!!
オソマ!オソマ!と騒ぎ立てる2人。明らかに人間のもので、拭いたティッシュも一緒に放置されていました。
しかもここでする?!って所で。
山での正しい「のぐっちゃん」の仕方はこちらです(笑)
ひとまず急登は終わりです。平坦最高ゥ!
小屋まであと20分です!
落石注意ポイント。素早く通過しましょう。
9時38分。長い樹林帯を経て、白根御池小屋に到着です!とりあえず一息つきます。
冷たいソフトクリームを食べます。おいしい~!
コーラで乾杯!飲み物はキンキンではないですが、火照った体にはこの冷たさが嬉しいです!
南アルプスの天然水も無料で飲み放題!水が豊富だから出来ること!
今回新しく導入したタブレット。味は美味しくないですが、電解質を素早く補給出来るので、暑い夏には重宝しました。
さて、一休みしたら出発です。
草スベリコースで北岳肩の小屋
ここから更に2時間半は、草スベリコースと言われる急登です。草原状の急斜面です。地図には直登と書いてありますが、実際はつづら折りでした。
しかし、展望が徐々に良くなってくるので、そこまで苦しくないはず…!
いい天気!最高の登山日和\( ˆoˆ )/
鳳凰三山のオベリスクもよく見えています。
でも何だか雲行きが怪しい…?
実はすれ違う人々が口を揃えて、「今日は午後から天気が崩れる」、「雷雨に気をつけて!」「なるべく早く山荘に行ったほうがいいよ」とお気遣い頂いておりました。
どうやら昨日も、午後にすごい雷雨があったそうで。
ということで、少し早足で先を急ぎます。
ここまで来れば、もう少しで稜線にでます。
お花がいっぱい咲いていました!
北岳は高山植物の宝庫で花の種類、密度は南アルプス屈指です。6月下旬にはここでしか見られないキダダケソウが咲くので、次回はそれに合わせて訪れたいですね。
13時11分。小太郎尾根に到着。
本当に雲行きが怪しくなってきました。あっという間にガスまみれ。急げー!!
最後のこの岩場を乗り越えれば、肩ノ小屋はすぐです。
そんな時は写真のようにザックと背中の間に収納するのがおすすめです。ソロの時にわざわざザックを下ろしたりする手間も省けるので、なかなかいいですよ!
ただし、ストックを引っ掛けてしまう危険もあるので、神経を使うような岩場(剱岳など)ではご注意を。
鎖もしっかりあるので安心の岩場です。
小屋が見えてきたー!あと3分!
着いた!13時51分。5時間半の長丁場、お疲れ様でした!天気が崩れる前で一安心。
自然の恐ろしさと美しさを感じる
……ボツッ。ボツッ。ザーーーー!バチバチ!とすごい勢いで雹が降ってきました。近くで雷の音。地面はあっという間に水溜り。小屋に着いて僅か10分足らずでした。本当に間一髪。
追い抜いてきた登山者は大丈夫だろうか?テントも結構貼ってあったので、雷が心配。自分たちもあと数分遅かったらやばかったなあ。山の恐ろしさを再認識。
時間にしては20〜30分くらいでしょうか。雨が弱くなってきたので、外に出てみました。何事もなかったかのように空が晴れていきます。カラフルテントと虹のコラボレーション!
富士山も顔を出してきました。
甲斐駒ケ岳に
仙丈ケ岳。
ほんの数十分でこんなにも姿を変える山。この二面性を間近に見て、改めて自分はやばいものを趣味にしているなあと実感。
後続の登山者たちも上がってきました。皆さん無事だったようでよかった。
半泣きの人や、全てを諦めびしょびしょになっている人、重装備で雷雨をものともしない人…。
本当にお疲れ様でした。
実は、この時山頂の向こう側、北岳山荘の近くで雷に打たれて亡くなってしまった方がいました。
自分たちが、北岳肩の小屋に着いたころでした。同じ日に、同じ山で。
すごく悲しく怖く、何と表せばいいか分からない気持ちでした。
夏の高山は雷の発生率がグンと高くなります。どんなに快晴でも、山では何が起こるか分かりません。遅くとも13時には山荘に着くように山行計画を立てることがとても大切です。
6年間登山をしてきて、こんな経験をしたことがなかったので、私たちも山の怖さを忘れかけていました。これを機に山とどう向き合うか、危機管理をいかに行うのか考えるきっかけになりました。
亡くなられた方には、心からお悔やみ申し上げます。
北岳肩ノ小屋はこんなところ
北岳山頂直下にある山小屋。北岳肩の小屋。今回は素泊まりでお世話になりました。
案内されたのは3号館。食堂とは別に、何館かに分かれているようです。
小屋の中はこんな感じで2階建て。下駄箱があり、サンダルも自由に使えます。1フロアに40人ほど収容できます。
入口左手にブルーシートが敷かれていて、濡れたものはそこへ。ストーブも置いてあるので乾燥室の役割も担っています。
寝床ですが、とても狭いです…。全員が仰向けでは寝られないレベルです(笑)
私たちは1番端っこで、お隣もいなかったので少し広く使えました。
続いては食堂。中々の混雑具合でした。
広くはないので、食事は何回かに分けて案内されていました。
ご飯前に軽く一杯。真夏とはいえ、3000mなので温かいものが嬉しいです。
santamaは寒い寒い言いながらビールを飲んでいました。やめればいいのに。
水場です。殺菌済みなので、一応そのままでも飲めます。
1リットル100円。歯磨きで使用するときも支払ってから使用とのこと。
先程の雨の際も、バケツをいっぱい広げて雨水を確保していました。ここでは水がとても貴重です。
素泊まりの方専用の炊事場です。2〜3人が限度なので、混雑前に食事を済ませた方が無難です。
ただ、この隣がトイレで、めちゃくちゃ匂うのが難点( ;∀;)ご飯を作り終わったら、食べるのは外のベンチの方が良さそう…。
本日のメニューは山友達が作っていた親子丼を真似してみました\( ˆoˆ )/
焼き鳥の缶詰と卵で簡単に作れます。
あとは赤城山の麓のお土産屋さんで購入した、しいたけ茶をお吸い物がわりに!
日が暮れる頃には、神秘的な雲が辺り一面を覆いました。
5時間半の登りで疲れていたようで、消灯前にはおやすみなさい(( _ _ ))..zzzZZ
真夜中の素敵なお話
夜中に目が覚め、外に出たらすごい星空でした。多分今までで1番の。写真を撮らなかったことが悔やまれる…。
そこで出会ったおばさまのお話が印象的だったのです。
若い頃は脇目も振らずに山頂に立つことが全てだったけど、今は時間に追われることもなく花を愛でたり、滝を見に行ったり、山頂以外のことに目を向けてゆったりと山を楽しんでいると。
今の私は山頂に立つことに囚われていますが、それはそれで若い頃にしか出来ないことと思っています。
しかし、歳を重ねた時に山頂に立たなくても、おばさまのように山を楽しめたらなんて素敵なことだろうと思いました。
暗くて顔も何も分かりませんでしたが、このお話はずっと記憶に残っているだろうな。
2日目:北岳〜日本で1番高い富士見山〜
おはようございます。本日も気持ちの良い朝を迎えました!
富士山、最高です!!
昨日は見えなかった北アルプス、槍ヶ岳も、ご覧の通りくっきりです!
支度を済ませ、6時16分に出発です。
北岳〜日本で1番高い富士見山〜
小屋の裏手に回り、岩稜帯の急登が始まります。
朝一からの急登、酸素薄いし結構大変(^_^;)息が苦しい〜(^_^;)
振り向けばこの稜線。溜め息が出るほど美しい…。
どんどん登ります!
山頂が見えてきたよー!既にたくさんの人で賑わっていますね。
おー!これこれ!雑誌の表紙で見るこのアングル!北岳山荘も見えてきました。
本当、南アルプスは1つ1つの山のスケールと迫力がすごい!!
はい!7時12分、北岳登頂ですー!最高の気分です。
こちらが北岳山頂から見た富士山。お見事です。そういえば山友達が同じ日に富士山へ登っていたんだった!
北岳登山を振り返る
南アルプス一発目で北岳を選んで正解でした。
山頂からの景色は標高第2位にふさわしい雄大な眺望。南アルプスの山はどれも大迫力!ドン!と佇むその姿は存在感がすごかったです!
富士山が登っていてそれほど楽しい山ではないのに対して、北岳は登山道が変化に富んでいて、きついものの歩いていて飽きることのない山でした。
1500m越えの標高差を歩き抜けたことで、一歩成長出来たかな?
私の中で5本の指に入るお気に入りの山になりました。
それでは、間ノ岳登頂は後編で!