【長野・岐阜】西穂丸山 ロープウェイでお手軽!白銀の絶景歩き

2023年2月22日

どうも、yunaです。

今回は冬の西穂丸山に行ってきました。ロープウェイを2つ乗り継いで歩いた先にあるピークです。
大体の登山者は、丸山の先の西穂独標まで登ると思いますが(私たちも当初はその予定だった)、雪のついた岩場に不安を感じたので丸山までのゆるゆる山行に。
丸山まではCTも短く危険箇所もないので、レベルとしては初心者+といったところ。通年営業している西穂山荘が途中にあるので安心感もあります。
そんなお手軽さだけど、白く輝く山々が一望できる、素晴らしい景色が待っていたのです…!

山旅サマリー

ルート紹介

西穂高口駅(10:34)→西穂山荘(11:48-12:03)→西穂丸山(12:43)→西穂独標手前(13:30-13:42)→西穂山荘(14:34-15:27)→西穂高口駅(16:21)
CT5時間47分(標準CT4時間15分)
休憩、撮影時間が含まれています。

ロープウェイを利用して登るコースで、冬季はこの一択だと思います。
丸山までの標高差は300mほどで体力的には余裕がありますが、ロープウェイの運行時間が短いので、意外と時間に追われてしまいました。

山旅費用(一人分)

駐車場代:1000円
ロープウェイ往復:3000円(Webでチケットを事前購入すると3300円→3000円に割引!)
合計:4000円 食費・登山口までの交通費除く

今回の装備

〇ピッケル

〇12本爪アイゼン

〇ゲイター

モンベル(montbell) GORE-TEX Lスパッツセミロング SHAD 1129430 L

モンベル(montbell) GORE-TEX Lスパッツセミロング SHAD 1129430 L

6,580円(10/10 04:11時点)
Amazonの情報を掲載しています

〇冬用登山靴

駐車場を目指す

6:55

道の駅「奥飛騨温泉郷上宝」からおはようございます。
前日の夜にお家を出発して仮眠させてもらいました。こちらはオートキャンプ場も併設されているみたいです。

道の駅からは焼岳が見えてテンション上がる!
温泉郷ということもあって、あったかい温泉が常に流れていて、寒い冬にここで手を温められるのがめちゃくちゃ嬉しかった…!

朝ごはんはsantamaさん仕込みのフレンチトーストでワンプレート!

8:30

道の駅から15分ほど車を走らせ、新穂高ロープウェイへ到着。

駐車場情報

駐車可能台数 164台(冬季期間)
料金 6時間ごとに600円(なぜかこの日は6時間ごとに500円だった)
トイレ あり(清潔度★★★★★)
アクセス 容易
最後のコンビニ セブンイレブン波田赤松店(MAPはこちら)
国道158号線に入ると手前にしかコンビニがないので、早めに行っておきましょう!新穂高周辺にコンビニはありません。

新穂高ロープウェイのHPはこちら

準備を整えてさあ行くか!となったとき、この看板を見つけてしまいました。
そういえば少し下のほうに登山者がたくさんいたな…。あれは無料駐車場だったのか!完全にリサーチ不足だった。

気を取り直してロープウェイ乗り場へ。
チケットはwebで購入済みだから、事前に発行されたQRコードをかざすだけで乗車券を発券出来ました。

西穂高ロープウェイは「裏銀座の玄関口」で有名だけど、私たちは登山10年目にして初めて来ました。
裏銀座縦走もいつか、いつか!と思っているけど中々行けず、未だにどこも未踏。

9:27

駐車場はガラガラだったので、そんなに混んでないのかな~と思っていたけど既にめちゃくちゃ並んでいました。
そう、下に無料駐車場があるからね…。みんなそこに停めてるからガラガラだったのよね…。
登山者より観光客が多く、海外の方も多かったです。結局始発には乗れず、その次のロープウェイに乗れました。

観光客賑わうロープウェイを乗り継いで山頂駅へ

第1ロープウェイは約4分、この区間は特に展望はなく樹林帯の中でした。
第2ロープウェイに乗り換えるために徒歩で乗り場まで移動します。

道中、足湯や露天風呂、ビジターセンターなどの施設があったので時間があれば立ち寄りたかった。観光地としてもすごく楽しめそう!
私たちは時間いっぱいまでいつも山にいるので、面白そうな施設や観光地があっても行けないことが多くちょっぴり残念な気持ちになる…。

9:42

第2ロープウェイに乗るのにも10分ほど待ちました。
300円で日時指定乗車券を更に購入すると優先して乗車できるサービスもあるようですね。土日は活用したほうがいいかも?

そしてこちらが日本で唯一の2階建てロープウェイ!
より多くの人が外の景色を楽しめるからこれはいいなあ。まあ、行きはギチギチの満員電車みたいになってたんですけどね。

標高を上げるにつれてだんだんと景色が開けて絶景が!
進行方向左手には槍ヶ岳、右手には焼岳が見えてきました。

眼下には霧氷となった木々が広がっています。

遠くには一際真っ白な白山もくっきり。

10:09

第2ロープウェイは7分で到着です。終点の西穂高駅、2156mまで一気に登ってきました。
ここまで所要時間は40分ほどでした。

屋上には展望台があるので、多くの観光客はそこで景色を楽しんでいます。
冬の風物詩にしほくんの後ろ姿が見えます。私たちは帰りに寄ることにして、先に山頂を目指します。

西穂山荘までは雪をたっぷりつけた樹林帯を歩く

10:34

それではクライムオン!降雪直後だと、小屋に着くまで何倍もの時間がかかることがあるみたいだけど、今日はそんな心配もなさそうですね。
平日でもそこそこ入山者がいて、やっぱり登りやすくて人気の冬山なんだな。

今年は例年に比べてたくさん雪山に登ったけど、その中で比べると一番雪の量が多いな~。
登山道がプチ雪の回廊みたいになってました。

樹氷や霧氷、今年の雪山ではいい状態で見れてなかったのでお目にかかれて嬉しい!

雪の量は多いものの、トレースもしっかりあるしフラッグも立ててくれてるので道迷いの心配もなさそう。

木々の間からこれから目指す西穂高方面が見えてきました。
一番左の三角形が西穂高岳、一番右のピークがピラミッドピークです。独標や丸山は隠れてまだ姿は見えず。

距離は短いものの、西穂山荘直下が若干の急登。ここに来るまでは細かなアップダウンが続く登山道でした。

樹林帯から徐々に空が開けてきて、白と青のコントラストが美しい!

11:48

西穂高山荘が見えてきました。登り始めてから1時間弱で到着です。

丸山へ、その少し先まで稜線歩きを楽しむ

西穂高山荘は、北アルプス南部では唯一の通年営業している山小屋です。冬季は道中に営業している山小屋があると安心感がまるで違います。本当にありがたい!
トイレは別棟にあり、冬季期間中は男女兼用になります。

山荘の前は広々しているので、みんな休憩したり装備を整えたりしています。
ここにも巨大雪だるま!写真でよく見るけど、想像より大きかった。

景色も素晴らしくいい!
ロープウェイからも見えていた白山。先程よりも間近に見えて迫力があります。

こちらは乗鞍岳。先週登りに行ったばかりで、今まで登った雪山の中でも中々ハードな山行になりました。

そして乗鞍岳の手前にあるのが焼岳です。左のほうに噴煙が上がっているのが確認できます。

12:03

私たちもさくっと休憩したら、ピッケルとオーバーグローブを装備して登り始めます。

登りの取り付きは岩が多く、氷がびっしりと張り付いています。
岩に氷がついた状態って何というんだろうと色々調べてみたら、「粗氷」というらしい。
つるつると透明な氷を張った姿は、ハリネズミの背中にも見えますよね。

西穂山荘から少し登れば、これから歩く稜線が見えてきます。
この時はピラミッドピークのことをずっと西穂高岳だと思っていました(笑)。

えびのしっぽと乗鞍岳、焼岳。
稜線に出ると一際存在感がある二座です。

進行方向右手に見えるのは霞沢岳。実は今回初めてこの山を認知しました。
上高地の真上に聳える二百名山です。

八ヶ岳連峰も見えています。
天狗岳には先々週登りました。天気のいい山を狙って登っていたら、知らず知らずのうちに3週連続で長野に来ていたわ…。
今週の予定は北海道遠征で、チケットも取ってたんだけど天気悪くて泣く泣くキャンセル…。代案で西穂独標となったのです。

前穂高岳明神岳
北アルプスに登りに来ると、周りに見える山々は知ってる名ばかりだから三座同定が捗って楽しいです。未踏の山が多いけど、あそこからはどんな景色が見えるんだろうか、と妄想を膨らませるのも楽しいなあ。

めちゃめちゃ晴れているけど、山荘から上部は結構な風が吹いていて寒かった。追加でバラクラバも装備!
santamaさんは鼻水が凍って面白い顔面になってました。写真をお見せできないのが残念。

先週の乗鞍岳も、山頂付近は体験したことのない暴風で過酷な状況だったからか、カメラのレンズのAFが死んでしまいました。今日は不慣れなMFで撮影してるので、ピントが甘いかもしれません…。

12:43

写真を撮りながらのんびり登って、山荘から40分くらいで西穂丸山に到着しました。
正面には笠ヶ岳~抜戸岳双六岳鷲羽岳などの山々が連なっています。
ここまで危険箇所もないのでコンディションさえよければ、雪山初心者でも厳冬期北アルプスを楽しめますよ。

雪は基本的に締まっていて歩きやすいんだけど、丸山から少し歩いたところが写真を見て分かる通り、一歩ずつ雪質が違う面白い地面でした。

左側は雪庇っぽくなっているところがあるので、あまり寄りすぎないようにしましょう。

最近雪山に登りすぎたからか、私は丸山で満足してしまいました。もう帰ってもいいかな~と思ってたんですが、santamaさんは独標に挑戦したいようで1人で行ってもらうことに(笑)。
私は登れるところまでゆっくり行くことにしました。

丸山からは夏道に沿ってトレースがあり、ジグザクに登っていきます。

細かい岩が顔を出しているので、アイゼンを引っ掛けないようにしましょう。

今回見えた山の中で一番、目を引いたのが笠ヶ岳
遠目から見るとなだらかな稜線の中、笠ヶ岳だけきれいな三角形をしているのでついつい目がいってしまう。
抜戸岳に続く笠新道までよく見えます。登るのは大変そうだけどいつか行ってみたいな~。

南アルプスの後ろには富士山が見えました!富士山の右手に見えるのは甲斐駒ヶ岳です。

丸山まででいいや~と思っていたのに、いつの間にか結構登っていました。
写真だと見切れてるけど上高地や大正池が霞沢岳の麓に見えてました。

登ってきた道を見てるとロープウエイの展望台がありました。
下山したらあそこから見る景色も楽しみ!

あと一登りしたら独標の取り付きですが、私はここで待機することに。
しかし、風が冷たいのでずっと立ち止まってるのは辛いな…。

santamaさんは独標の取り付きまで行ったようですね。ハードシェルが青いから空と一体化している。
あそこまで行けば奥穂高岳やジャンダルムが見えるのかな?

ピラミッドピーク西穂独標。岩壁のようになっています。
私たちでも独標まで行けると思っていたけど、こうしてみるとロッククライミングみたいでとてもじゃないけど怖くて無理だ…。
雑誌の雪山特集とかでは「中級」だったり「上級」だったりするけど、これは「上級」ではないか…?

独標。
間近で見ていたsantamaさんいわく、みんな這うようにして登り下りしてたって。土日は渋滞必須かな…。

ピラミッドピーク。数人は頂上に立っています。
あそこまで行くにはヘルメットやロープなどの装備が必要ですね。

santamaさんはずっと動いてないけど、果たして登るのか?
怖いし寒いから登らないで帰ってきてほしい…。

どうやら登るのはやめたようです。めっちゃ中腰でよぼよぼおじいちゃんみたいに下りてきてる!
なんだか危なっかしいけど、その姿がおかしくて一人で笑ってしまいました。
どうやらこのトラバース、雪が柔らかくて滑るからすごく怖かったんだとか。

西穂山荘で休憩、時間に追われながらの下山

無事に合流できたので下山開始します。
下りのときのほうが急登に見えるのって、あるあるだよね。

14:16

丸山まで戻ってきました。
行きも気になったんだけど、「西」の一画目がへにょへにょになってる。

今日は午後になっても全然天気が崩れない、素晴らしい冬晴れでした。
帰りの主役は焼岳!登山者と一緒に撮影するとすごい迫力ですね。

14:34

山荘前に戻ってくるとテントが3張りほどあって、日帰りできる山でテントするのも贅沢な楽しみ方だよな~。

冷え切った体を温めるべく西穂山荘名物の西穂ラーメンを食べよう!と意気込んでいたのに、ラーメンは14時で終了していました…。がびーん。

仕方なし。豚汁とおでんを注文してお腹を満たしました。
次は西穂ラーメンを食べるために夏に登りにくるかー。

売店にはグッズやお菓子などが豊富に販売されていました。

山荘の方が雪で作ったペンギンと雪だるま。
今はこんなにかわいいのも作れる雪玉メーカーがあるんですね。

15:27

さあ、充分に楽しんだので下山しますか!
ロープウェイの最終が16:30だから結構ギリギリ。何でいつも早く出てるのに時間が足りなくなるんろう…。

ロープウェイの近くまで戻ってきました。
このあたりは頂の森といって、2022年10月にオープンした自然を体験できるエリアです。
ブーメラン状に張り出した展望デッキ「槍の回廊」から見た穂高連峰を望みました。

16:21

最終まで残り9分、西穂高口駅に着きました。
しかし今日のミッションはまだ残ってる!急げ急げ~!

ミッションとは、展望台から登った山を眺めること!にしほくんもにっこり!
ここからの景色はミシュラン二つ星に選ばれてるんだって。景色にもミシュランがあることを初めて知りましたよ。

無事最終ロープウェイに乗れました。
笠ヶ岳を正面に見ながら、今日一日の楽しかったな~と余韻に浸りました。

乗り換えのしらかば平駅にあるパン屋さん。ゴンドラ食パンってのが見た目も可愛くて食べてみたかった~。
全部楽しむには時間が足りなすぎた!!

新穂高温泉駅にはお土産屋さんや喫茶「笠ヶ岳」もありました。
ゆっくり見れなかったので、次回来たときの楽しみに取っておきましょう。

駐車場の雪はすっかりなくなって、最後まで残った車はやっぱり私たち。
お決まりのパターンだぜっ!

帰り道には猿軍団にも出会って山行の締めくくりになりました。

今回立ち寄ったお店

らーめん酒場やどり木

ご飯は平湯温泉のほうで食べることに。
町の至るところに温泉が流れていて、雰囲気もすごくいいところだったな。山に登りたい欲を抑えて、普通にゆっくり宿泊してみたい。抑えられるかな…。

西穂ラーメンを食べ損ねていたこともあって、らーめん酒場やどり木に入ることに。
お酒も飲めるラーメン屋さんで、おつまみになるようなものが色々と揃っていました。

ラーメンの前にちょっとつまめるものを二品。
左の料理はあげづけといって、飛騨の郷土料理。
油揚げに味をつけて焼いたもので、甘辛い味付けでご飯が欲しくなりました。
もう一つは肉みそ厚揚げを頼みました。
うーん、しまった!油揚げと厚揚げで豆腐がタブってしまった。

このお店は牛すじラーメンがイチオシみたい。
私は塩ラーメンをチョイス。あっさりしてるけど、コクもあってとてもおいしかったです。

今回のお役立ちアイテム

強風の際に持っていないと顔面が凍りつきます(笑)。冬山に行くなら持っていると安心です。

雪の照り返しは想像以上に凄まじい。目の炎症を防ぐためにも必携!

地図はどんなときでも携帯しましょう。

西穂丸山登山を振りかえる

厳冬期の北アルプスは登山者を寄せ付けない厳しさがありますが、西穂丸山は通年ロープウェイが運行しているので非常にアクセスが良く、雪山初心者でも条件が良ければ登りに行くことが出来ます。
初心者はちょっと歩いて西穂丸山に行くも良し、上級者は西穂独標を目指すも良し、熟練者は西穂高岳に行くも良し。どのレベルの登山者でも楽しめるのがまた魅力的です。
北アルプスの雪景色をあんなに間近に見れるのも素晴らしく良かったので、また遊びに行きたいと思います。



コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です