2023年5月3日
どうも、yunaです。
今回は、例年ゴールデンウィーク中の残雪期だけ歩くことのできる限定ルートで至仏山に登ってきました。
尾瀬には過去10回以上訪れていて、初めて小屋泊をしたのも尾瀬。私のホームマウンテンでもあります。
残雪期の至仏山に登るのは3回目。過去2回は登頂出来ておらず、3度目にしてようやくこのルートを存分に楽しむことができました。
そして今回はなんと!8Colorsのよっしーさん&まるこさんと私たちの4人でわいわいと、久しぶりのグループ登山をしてきました。
目次
山旅サマリー
通常は鳩待峠を起点に反時計回りのコースですが、GW中は鳩待峠を起点に時計回りの周回コースで登れます。山頂から尾瀬ヶ原を眺めながら山の鼻に下れるのはこの時期限定です。
駐車場代:1000円(24時間毎に)
乗合バス往復:2000円
合計3000円 食費・登山口までの交通費除く
今回の装備
〇ピッケル
〇12本爪アイゼン
〇ゲイター
〇冬用登山靴
乗合タクシーで鳩待峠へ
尾瀬第一駐車場からおはようございます。
前日に8Colorsのお二人と合流してこちらで車中泊をしました。
本当は鳩待峠に駐車出来たらよかったんですが、深夜0時前で満車になってしまったようです。GW時期の鳩待峠争奪戦は中々厳しい…。
朝ごはんを食べて準備したらバス乗り場へ。朝になったら車がだいぶ増えてました。
駐車可能台数 280台(尾瀬第二駐車場も250台駐車可能)
料金 24時間ごとに1000円
トイレ あり(清潔度★★★★★)
アクセス 容易
最後のコンビニ セブンイレブン片品須賀川店(MAPはこちら)
乗車券は片道1000円。鳩待峠に駐車出来ないことで二人合わせて+2500円の出費に。
登山客が続々と並んでいたので乗車までに時間掛かるかな…と思ったけど、バスのほかに乗合タクシーもたくさん待機してくれていたので、すごくスムーズに乗れました。
乗合タクシーに揺られること20分。鳩待峠に到着です。
前日に雪が降ったみたいで、駐車場に入る最後の坂に登れず引き返す車がいたみたい。この時期はまだスタッドレスを履いておくと安心かな。
鳩待峠の駐車料金は1日2500円。雪の影響で変わるけど、大体40台ほど停められます。
鳩待峠に駐車出来れば、翌日早朝から行動出来るし、交通費も抑えられるのでいいことづくしです。
左は今年、右は2年前に訪れた時の尾瀬。こうして比べると今年は圧倒的に雪が少ない!
前述したとおり、残雪期の尾瀬に来るのは3回目。
一度目は小至仏山手前で体調不良のため撤退。
二度目は深夜に鳩待峠まで上がったら前の車で最後の空きが埋まり。並んでバスに乗ってまた来るのも面倒くさいね…となり、そのまま帰るという苦い思い出。でも、今日の感じだとバスでも全然スムーズに来れたから帰らなければよかったなあ。
鳩待峠から少し歩くと休憩所に到着です。
鳩待峠から小至仏山を経て至仏山山頂へ
尾瀬に来たらお決まりの看板をパシャリ。
それでは登っていきましょう!
ほとんどの登山者はこの登山口から、残雪期限定の時計回りのルートを辿ります。
直接山の鼻に行く人は、テント泊装備の人か観光客が多いように思いました。
尾瀬の残雪時期のお知らせなどは尾瀬保護財団のHPをチェックしましょう!
早々に雪が出てきたのでここでアイゼンを装着。
やっぱりGWなだけに人が多い!私たちは基本的に平日登山しかしないので、ちょっとしたお祭り気分でした。
序盤は樹林帯の中を緩やかに登っていきます。
これから歩く稜線、小至仏山を巻くトラバースが見えました。先行者も見えます。
santamaさんとよっしーさん。Twitterで仲良くさせてもらっていて、YouTubeも見ているんですが、一緒に登っているのが不思議な感じ。
駐車場でよっしーさんが視聴者さんに声を掛けられていて、なんだか有名人にあったみたいな感覚でした(^J^)
木々の間から、後方に燧ヶ岳が見えてきました。
燧ヶ岳は至仏山のなだらかな山容とは対照的に、火山活動によって作られた荒々しい山容。
このかっこいい姿が見えるとテンション上がるんだよなあ~。
よっしーさんとまるこさんと、4人でずっと話しながらなのであっという間に進んでいました。
一回目に来たときは確かこの辺りで撤退した気がする。
今日は話しながらでも息が切れないし、ちょうどいいペースで体調もばっちり。
空を見上げると巨大なハロが出現!
環水平アークとかブロッケン現象とか空の自然現象って色々あるけど、どういうしくみなのかはいまいち分かってません(笑)。
尾瀬ヶ原も見えてきました。
数日前までは真っ白だったのに、ここ何日か暖かい日が続いたので、ほとんど雪はなくなってしまったようです。
小至仏山手前はちょっとしたトラバースがあったり、樹林帯にまた入ったりと変化があります。
景色が開けてきそうな登りを進むと…。
小至仏山が目の前に見えてきました。ここからは楽しい稜線歩きになります。
樹林帯は2時間ないくらいだったので、飽きる前に稜線歩きになるのは嬉しいですよね。
稜線上には等間隔にフラッグが設置されているので、それに従って歩いていきます。
西側の展望が開けてきて、谷川岳などの上信越の山々が見えてきました。
小笠の奥にうっすら見えるのは浅間山かな?
後方の雪を纏った山は武尊山。その左奥には赤城山が見えています。
santamaさんが嬉しそうに叫んでいました。至仏山からでも結構しっかり見えるもんだな~。
この山は何かな~と思っていたら、近くにいたおじさまが日光白根山だと教えてくれました。
やっぱり火山の山は燧ヶ岳然り、目を引きますよね。かっこいい!
小至仏山を巻くように斜面に作られたトラバース。
ここが核心部と聞いていたけど、そこまで怖くはなかったです。ただ、雪が溶けて腐ってたので滑りやすかったです。滑り落ちたら一気に下まで落とされるので気は抜かずに行きましょう!
この辺りから燧ヶ岳を横目で見ながら歩けます。目線の高さまで登ってきましたね~。
植生保護のため、上記の注意事項は必ず守って歩きましょう。
今年は例年に比べて非常に雪が少ないようで、BCの滑走区域も縮小されているみたい。
こんな小っちゃい子供も親子でBCを楽しんでいました。
望遠レンズで周囲を見渡していると、湿原っぽいのを発見。
これはアヤメ平ですかねえ?尾瀬を歩き尽くしていると自負している私ですが(笑)、アヤメ平だけはまだ行ったことないんですよね~。燧ヶ岳が綺麗に見える楽園とのことなので、今度尾瀬に来る時は計画に入れたいな。
小至仏山。巻かずにピークをしっかり踏む登山者もちらほらいました。
至仏山の山頂も見えてきましたよ。あともう一登り。
小至仏山の夏道はほぼ雪が溶けて登山道がよく分かります。夏は登り返しが中々堪えるんですよね。
後ろからは続々と登山者が列をなして登ってきています。人は多いけど、渋滞になるほど混雑しているわけでもない、ちょうどいい塩梅で歩きやすかったです。
出発から約3時間、至仏山登頂です!雲が多くなってしまい、青空は隠れてしまいました。
山頂は雪が全くなく、蛇紋岩がむき出しになってアイゼンだと歩きにくい!
山頂からは、北西の景色がお見事。越後三山や平ヶ岳などの山々が連なっています。
谷川連峰の後ろに聳える白い山々はどの辺りになるんだろう?
燧ヶ岳の全貌が見え、尾瀬ヶ原に広がる湿原と一直線に伸びる木道、この風景を見ると尾瀬に来たな~と嬉しくもあり懐かしくもあり、いろんな感情が沸き上がります。
尾瀬ヶ原を眺めながら山の鼻へ下山
山頂は人がいっぱいだったので、さくっと行動食を補給したら下山していきます。
下山開始直後からルートミスをしてしまった!
上の写真、木々の間を抜けるのが正しいルートなんですが、トレースがあったので右から回りこむ形でくだってしまいました。
ここがかなりの急斜面で怖かった…。私は12本爪アイゼンだったのでよかったですが、チェーンスパイクだとずるずる滑って危なかったです。
ここからが残雪期の醍醐味!尾瀬ヶ原に向かって下山するのは解放感があってとても気持ち良かったです。
燧ヶ岳の左奥に見えるのは会津駒ヶ岳。まだ雪がたっぷりですね。
8Colorsのお二人と記念撮影。誰かと一緒に撮るのは久しぶりだなあ。
私たちは風景ばかり撮るので、こうして写真を振り返ってみると、人物が写ってたほうが楽しかった思い出がより鮮明に思い出せるような気がしました。
このまま雪の上を歩いて下山出来るかと思ったけど、こっちは日当たりがいいのかすっかり地面が見えていました。
緩やかな傾斜なので、尾瀬ヶ原を眺めながらお昼にしている人もちらほら。
木道を傷めてしまうのでここでアイゼンを脱ぎます。
雪解け水でべちゃべちゃぬちょぬちょ!冬靴は雪の上でしか履かないからきれいな状態を保っていたのに~(´-ω-`)
この木道ゾーンは高天ヶ原といって、「神が天下るところ」という意味らしい。夏は高山植物の宝庫でもあります。
至仏山には10年前に一度、山の鼻から登ってるんですが、この辺りはすごく楽しくて印象に残っています。
下山中、滑落が相次いで発生!
再び雪が出てきたのでまたアイゼンを装着。
着脱が多いときはチェンスパが断然便利だけど、安全策で結局アイゼン一択なのよね~。滑りたくない!転びたくない!滑落したくない!
この辺り、夏は蛇紋岩ゾーンでつるつる滑ってちょっと厄介なんですよね。
まあ、冬は雪で滑るのですがね…。
斜度が出てきたので、念のため持ってきたピッケルを取り出しました。
私たち以外使っている人はいなかったんですがこのあと、とある光景を見てここはピッケルがあったほうがいいな…と確信しました。
残雪期の尾瀬、下りで丁度いい斜面があるので、みんなヒップソリを持ってきて滑って降りるんです。丁度いいといっても、一度スピードが出てしまえばピッケルがないと停止は困難。
この方はずるずる滑ってしまい、苦戦しながらストックで何とか立ち上がってました。
こちらの方は腐った雪で足を滑らせ、そのまま全くルートの外れた谷底でようやく停止出来たようです。お仲間が、「頑張れ!止まってくれー!」と叫んでいましたが、何も持ってないんだから止まれないよぅ…。
その他数人が転んで滑り落ちてしまったりと、もうカオス状態でした…。
とりあえず皆さん無事だったようですが、滑るのであれば停止出来るようにピッケルは持つべきだと思いました。
あとはアイゼンしたまま滑る人がとにかく多かった。引っ掛かって怪我をしたり他人に追突して怪我をさせてしまったり…。危ないですよね。
そんなこんなで樹林帯まで来たら、下りも終盤です。
燧ヶ岳が大きく正面に見えてきました。
すぐ燧ヶ岳のふもとまで行けそうに見えるけど、山の鼻から6km近くあるんだよね。尾瀬ヶ原は広大だな~。
無事下山してきました。残雪期は右の雪上からここに戻ってきます。
この階段は、夏時期の至仏山の登山口。
ちょこっと尾瀬ヶ原を散策
尾瀬ヶ原に降り立ちます。
至仏山や燧ヶ岳に登ったり、尾瀬沼回ったり尾瀬ヶ原を歩いたりと色々したけど、やっぱり尾瀬ヶ原が一番好きですね。
時間を気にせずゆったりまったり、木道を歩いておいしいものを食べるっていうのが結局落ち着くんです。
池塘はまだ寝ぼけまなこです。
山頂では雲が多かったけど、下山してきたらすっきり晴れてきました。登山あるある~。
少し歩くと山の鼻に到着。山小屋やテント場、ビジターセンターなどが集まっていて、登山者で賑わっています。
私たちもここで一息つくことに。黒毛和牛コロッケとコンビニで買ったおにぎりで軽くお腹を満たします。コーラがおいしい季節になってきて嬉しい( ◠‿◠ )
1時間ほど休憩したら、ちょこっと尾瀬ヶ原を散策することに。
先程、みんながヒップソリで滑っていた斜面が見えました。ソリの跡がトレースとは全く違う方向に伸びているのが分かります。この斜面を滑るの、相当チャレンジャー!
水芭蕉の見頃にはまだ早く、雪解け水で水量が増してるからか、咲いているほとんどが水の中という面白い光景が見れました。
山の鼻から少し歩けば燧ヶ岳が見えてくるんですが、中々見えてこなくておかしいな〜と思っていたら、研究見本園がある散策路を歩いていました…。
そのせいで牛首手前で時間切れとなってしまいました。
逆さ燧が見える池塘までお二人をご案内したかったのに…。申し訳ございません!
山の鼻から鳩待峠、そして駐車場へ戻る
山の鼻まで戻ったら下山していきます。下山といっても、鳩待峠のほうが標高が高いので200m程の登りになります。
テント場も大賑わいですね。
鳩待峠までの道のりはほとんど木道歩き。
雪で覆われているところもあったけど、アイゼンなしで問題なしでした。
1時間弱で鳩待峠に着きました。
YouTubeの締めを撮影中のお二人。鮮度抜群のコメントを台本なしで言えるのすごい…!
帰りの乗車券を購入して駐車場に戻ります。
行き同様に、時刻通りに発車するバスのほかに、人数が揃い次第発車してくれる乗合タクシーがあるので、そんなに待つことなく帰れます。
今まで帰りでバスに乗ったことってないかも。
駐車場に着いたら本日二度目のコーラで乾杯!お疲れ様でした~!
今回立ち寄ったお店
ふらいぱん
帰り道とはちょこっとだけ逆方向にありますが、イタリアンレストランのふらいぱんへやってきました。
ハンバーグがおいしいとの口コミだったので、それぞれハンバーグを注文しました。
しっかりめに焼き上げたハンバーグは、昔ながらのおいしい味わいでした。
個人的に食後に頼んだ特製ふらいぱんパフェが大当たり。
フレッシュなフルーツがたっぷり乗っていて、無駄なものが何もないのが最高!パフェの下にはお決まりのコーンフレークではなく、メロンシロップとアイスでクリームソーダ風になっていたのも嬉しいポイント。
花火もついてきて、席の電気を消してくれるというパフォーマンスも!これで840円。
尾瀬周辺にはあまり飲食店がなく、いつも困っていたけど良いお店を開拓できて嬉しいです。また来よう。
至仏山の動画
動画も作成しています。ぜひ、登山道の雰囲気を楽しんでください!
気に入って頂けたら、チャンネル登録とグッドボタンよろしくお願いします!
~只今santamaさんが作成中。しばらくお待ちください。〜
今回のお役立ちアイテム
汗ばむ時期には首に巻いて汗を吸水、快適登山を助けてくれます。
怪我をしたときや調理するときなど、1枚持っておくと便利です。
雪の照り返しは想像以上に凄まじい。目の炎症を防ぐためにも必携!
地図はどんなときでも携帯しましょう。
至仏山登山を振り返る
三度目の正直で遂に残雪期至仏山に登頂出来ました!!
何度も来ている尾瀬ですが、初めて辿るルートはまたひとつ、新しい楽しさを教えてくれました。
そして、久しぶりのグループ登山ということで、8Colorsのお二人と山の話をしながら登るのはとても楽しく時間が過ぎるのが早かったです。
よっしーさんの関西ノリに笑わせてもらい、まるこさんのふんわりとした優しい雰囲気に癒されました。またご一緒させてください!
最後に。尾瀬といえば、小学生でも歩けるイメージが強いですが、何度も起こった滑落を目の当たりにして、残雪期はやはりそれなりに危険度が上がると再認識しました。冬装備はしっかりして安全登山を心がけていきましょう!
鳩待峠(6:43)→小至仏山(9:35)→至仏山(10:07-10:39)→山の鼻(13:09-14:23)→尾瀬ヶ原散策(14:23-15:14)→鳩待峠(16:10)
CT9時間27分(標準CT6時間35分)
休憩、撮影時間が含まれています。