【群馬・新潟】谷川岳の厳冬期登山

2020年2月20日

どうも、yunaです。

今回は雪山ステップアップをしようということで、厳冬期の谷川岳に登ってきました。
雪山入門の北横岳から始まり、初級の黒斑山西吾妻山にも登って、着実に雪慣れをしてきました。
谷川岳の雪山グレードは中級。短い区間ではありますが、ピッケルを使用して登ることもあります。
今までの「わ~!楽しい!」だけのモフモフ雪山ではない、緊張感も一緒に胸に。白銀の世界を歩いてきました。

山旅サマリー

ルート紹介

天神平(9:09)→熊穴沢避難小屋(10:29)→谷川岳トマの耳(12:17-12:29)→天神平(15:09) CT6時間(標準CT4時間)

積雪期の谷川岳の一般的なルートです。
トレースがあれば4~5時間程度で往復できますが、雪の状態によってCTの変動は大きいので一概には言えません。

山旅費用(一人分)

ロープウェイ往復:2100円のみ(モンベルカード提示で100円引き) 食費・登山口までの交通費除く

今回の装備

〇ストック

ブラックダイヤモンド Wsトレイル BD82382

ブラックダイヤモンド Wsトレイル BD82382

13,950円(04/25 22:07時点)
Amazonの情報を掲載しています

〇ピッケル

〇軽アイゼン(10本爪)

エバニュー(EVERNEW) 10本爪アイゼン L イエロ EBY017

エバニュー(EVERNEW) 10本爪アイゼン L イエロ EBY017

10,501円(04/26 19:52時点)
Amazonの情報を掲載しています

〇ゲイター

モンベル(montbell) GORE-TEX Lスパッツセミロング SHAD 1129430 L

モンベル(montbell) GORE-TEX Lスパッツセミロング SHAD 1129430 L

6,700円(04/26 16:16時点)
Amazonの情報を掲載しています

駐車場を目指す

「最近、山に行きすぎてお金たくさん使ったから今週は大人しくしていよう。」と話していたのに、何故か谷川岳の駐車場を目指しています。
雪山の楽しさに目覚めた私たちは、天気が良さそうと分かると先程までの考えは何処吹く風とレッツゴー!

駐車場に行くまでの道中は除雪されていますが、スタッドレスタイヤに履き替えておくと安心です。

谷川岳は夏に2回、秋に1回訪れていて、今回が4度目です。もちろん冬に来るのは初めて!

駐車場は立体駐車場が1階~5階、屋上にも用意されています。
この日は空いていたので1階に停めることが出来ました。

駐車場情報
駐車可能台数 約1500台
料金(スキーシーズン) 平日500円、土日祝1000円
トイレ あり(清潔度★★★★★)
アクセス 容易
最後のコンビニ ファミリーマートみなかみ湯原店(MAPはこちら)

本日のロープウェイは8時半から。
まだ1時間ほど時間があったので車の中で仮眠しました。
繁忙期の閉鎖期間を除き、夜間でも入場可能なので前夜入りして車中泊しても大丈夫とのこと!
この時は駐車場が無料だったけど、今は有料になっているみたい。

ほとんどの階にトイレがあるのでとてもありがたいです。
スキー場があるので更衣室の完備もされています。

自販機も所々にあって、ごみも捨てられるのはとてもありがたい!

ロープウェイで天神平へ

営業開始の8時半に合わせて、きっぷ売り場のある6階に移動します。

冬期谷川岳は強風や大雪の影響で、運休・運転見合わせになることが多いです。
事前に天気を確認しておくのが重要。

谷川岳ロープウェイHPはこちら

特に天神平のTwitterはこまめに更新されるので要チェック!

モンベルカード提示で100円引きになるので、お持ちの方はお忘れなく!

15分ほどで天神平に到着します。これから待つ雪景色が楽しみでそわそわ!


文明の力を借りて、標高1320mまでやってきました。
早速一面真っ白な景色を拝めます!

ロープウェイから見えていて気になっていた、真っ白い存在感のある山は白毛門(しらがもん)でした。
名前は聞いたことあるけど、どんな山なのかは全然知らない。

ここで登山者は一斉にアイゼンを装着します。santamaさんだけ立ってパンをもぐもぐ食べていたので、他の人から崇められているような写真が撮れてしまった(笑)。

あたたかい紅茶で身体を温めたら出発です!

いきなり雪山の洗礼を受けながら、熊穴沢避難小屋へ


さあ、ここから本格雪山登山の第一歩です!
豪雪地帯なので、雪の量も申し分ない。
目の前にはこれから目指す谷川岳が見えています。

早速この急登です!慣れてない雪山でこの斜面はやばい。既に疲れた( ˙-˙ )
そんでもって快晴無風だったので、半袖になりたいくらい暑かったです。紅茶で身体を温めるまでもなかったな…。

上から見たらよく分かる、この急登具合!

左奥に上州武尊山、右奥には赤城山が見えてきました。赤城山も雪山初心者にオススメということで、この翌日に登りました。

ずっとこんな急登が続くなら帰る!と心折れていたけど、ほんの数分でなだらかになってホッ。今振り返ると、一番キツかったのはここでした。


双耳峰として有名な谷川岳、遠くからでもちゃんと猫耳。
あと双耳峰として思いつくのは、鹿島槍ヶ岳や燧ヶ岳、筑波山くらいかな~?

谷川岳の頂部は二峰に分かれており、それぞれトマの耳(標高1,963m)、オキの耳(標高1,977m)と呼ばれる。元来この山はトマ・オキの二つ耳と呼ばれ、谷川岳の名は隣の俎嵓(マナイタグラ)に与えられていた。しかし、国土地理院の5万分の1地図の誤記のために、トマ・オキの二つ耳が谷川岳と呼ばれるようになってしまった。トマの耳には薬師岳、オキの耳には谷川富士の別称がある。

出典:Wikipedia

右手に伸びている尾根は、日本三大急登とされている西黒尾根です。
積雪期以外でいつか挑戦してみたい!

序盤の急登が終わったら、しばらくは歩きやすい稜線です。

コース上で一番ヒヤッとしたところがここです。
谷川岳は入山者も多く人気の雪山ですが、このように急下降するところや切れ落ちているところもあるので注意が必要です。

この日の雪のコンディションとしては、所々岩がむき出しになっていて、ガリガリに凍っているけどアイゼンはしっかり効くといった感じでした。
ロープが出ていたので補助的に使用しつつ慎重に下りました。

下り終わって一安心。また歩きやすい稜線に。
左の足跡はうさぎですね。


晴れ予報の休日だったら大行列間違いなしの谷川岳も、平日はこんなもんです。
人気のエリアに登りに来るときは、つくづく平日休みでよかったと思う。


熊穴沢避難小屋に着きました。
1月2月は小屋は完全に雪に埋まっていて、長く伸びた棒を頼りに掘って中に入ります。
今日はだいぶ小屋が見えていますね。
帰り道には重装備の人とすれ違ったので、ここで宿泊するのかな。

こちらは夏に撮影した避難小屋の様子。
中はコの字にベンチがあって、大きいテーブルがどーんと真ん中にあったような記憶。

やっぱり晴れない谷川岳

避難小屋を過ぎると、少しずつ傾斜が出てきました。
とはいえ、序盤に一番きつい登りをクリアしているので、気持ちも体も余裕があって嬉しい。

後ろを振り返ります。
夏はまだまだ木々に覆われている登山道も、雪になれば一変、開けた尾根道を歩けます。
これで霧氷が出来ていたら尚嬉しいけど、とにかくタイミングが難しいですよねえ。


避難小屋を超えたあたりに鎖場が2ヶ所ほどあったと思うけど、豪雪のおかげで雪の下に眠っています。

雪山を登る上で重要なことですが、私たちはラッセルの技術がないので、事前に積雪量や雪質、登山者がどの程度入山しているかなどの情報収集がとても重要になります
谷川岳は条件が揃えばサクッと登れちゃうけど、逆に揃わなければ登頂が困難な山になるのです。


進んでいくうちに、北側の山々も良く見えてきました。
ひときわ白い山々は尾瀬方面ですね。双耳峰の燧ヶ岳が見えています。右手の尖った山は笠ヶ岳
尾瀬は私たちのホームマウンテン、冬の時期だけ行ったことがないのでいつか行けたらいいな。

天狗の溜まり場に到着!ここから山頂まで1時間足らずです。

引き続き歩きやすい尾根道。
右側は広大な雪原になっているので、スキーで滑ったら気持ちよさそう。

左手にはこれまたかっこいい稜線。
ここも歩いたら楽しそうだな〜なんて思ってたけど、どうやら一般登山道は通っていない、俎グラ山陵だそうです。


天神尾根の上部は、危険なところはないけど斜度が出てきます。
雪がクラストしていなければ、トレッキングポールでも全然問題なく歩けます。
私たちもドキドキしながらピッケルを持ってきたけど結局使わず。しかし、原則ピッケルは携帯しておいたほうが安心です!


谷川岳肩ノ小屋が見えてきました。小屋の奥には、谷川連峰主脈が続いています。
ずーっと進むと仙ノ倉山や平標山に辿り着くという、素敵な稜線!!
右奥には雲がかかっていますが、うっすら苗場山が見えています。左奥には浅間山も。
標高2000mに満たないのに、すごい景色が広がっています…。


小屋のほうには寄らず、山頂に向かいます。
途中で見た、「えびのしっぽ」。雪の風の造形です。
冬山ならではの光景は、激しい風雪を物語っていますね。


山頂まではあと少し。右側は雪庇になっているので、寄りすぎないように注意しましょう。


厳冬期谷川岳(トマの耳)、登頂しました~!
今回は意外とあっさり登れてしまったけど、悪天候・積雪量などで撤退を余儀なくされることもあります。
今回は良いコンディションで登れて、先行してくれた登山者の方々に感謝です。


あちらに見えるのは双耳峰であるもう一つのピーク、オキの耳。標高はあちらのほうが10mほど高いです。
オキの耳はザ・ピークというかんじで、かっこいいい尖り方をしていますね。人が立っていると尚のことキマッています!

トマの耳からオキの耳までは15分程ですが、痩せ尾根のため初心者には不向きとのこと。
オキの耳からこちら側の景色も見てみたかったけど、ガスも出てきたし、次回のお楽しみということで。

雪山は下山のほうが怖い

それでは下山していきます!左手の雪の斜面に沿ってリフトが見えるから、あそこまで下ります。
雪山の稜線上の下りは初めてだから、ドキドキ…。

ガスがどんどん迫ってきました。オキの耳に行かなくて正解だったな!

なだらかで広い尾根道だけど、つるっと滑ったらそのまま谷底に落ちそうです。
やっぱり下りは、万一に備えてピッケルに持ち替えておくのが吉!

白銀の世界に、滝雲が出現。
厳しい冬を感じさせる光景であり、神聖な場所に来たような気持ちにもなります。

徐々に傾斜がきつくなってきました。
下りが元々苦手な私は、雪慣れしていないという要素も加わり本気で怖かったです。下りは登りの何倍も、何十倍も怖い…。

安心できるところまで下りてきました。
前後に登山者がいなかったので、自分のペースでゆっくりできて、やっぱり平日登山で良かったなどと思ったり。

序盤の汗だくになった急登には、誰かの尻セードの跡があったので、拝借して私たちも尻セード!
下りは怖いけど、こんな楽しみもあるのだ!

こうして、無事下山することができました。
さっきまでいた山頂はすっかり雲の中。次回は最後まですっきりと晴れることを祈って、またの機会に登りに来たいと思います。

帰り道に関東一の大かまくらが。まさか谷川にあるとは。
記念撮影をして、今回の旅のフィニッシュ!

今回立ち寄ったお店

水上温泉 ふれあい交流館

水上にある町営の日帰り入浴施設、ふれあい交流館で汗を流しました。
小さな内湯がひとつだけとこぢんまりしていますが、サクッと気軽に入れます。スタッフの方の対応の良さが印象的で、最後に次回の入浴が100円引きになる割引券をくれました!また来ます!

快活CLUB 前橋上小出店

晩御飯はファミレスで適当に食べ、明日の赤城山に備え快活CLUB前橋上小出店で宿泊です。
赤城山まで車で40分程度の立地にあるので助かります(^v^)
この店舗はVIPルーム(通常の鍵付き完全個室と値段変わらず)がとても広いので、ゆっくり休むことが出来て宿泊費用を抑えたい方にはおススメです。

谷川岳の動画

動画も作成しています。ぜひ、登山道の雰囲気を楽しんでください!
気に入って頂けたら、チャンネル登録とグッドボタンよろしくお願いします!

今回のお役立ちアイテム

冬の防寒対策にはニット帽!パタゴニアのブロデオビーニーのシルエットが好きで、よく被っています。(この時はモンベルだけど)

雪の照り返しは想像以上に凄まじい。目の炎症を防ぐためにも必携!

地図はどんなときでも携帯しましょう。

谷川岳登山を振り返る

谷川岳は、冬でも登山者がとても多い人気の雪山。
アプローチもしやすい、歩行距離もちょうど良い、登山者が多くて安心、景色も抜群で申し分なし!こりゃあ、人気な訳ですよ。
降雪直後は一晩で1m積もることもあるので、そこさえ避ければ雪山ステップアップにもってこいの素晴らしい山でした。
今までのモフモフ登山とは違って、「滑ったら死ぬな…」ってところもあったけど、そこも含めて良い雪山経験が出来ました。もっと経験を積んだら、オキの耳も登るぞう!



コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA