2021年3月31日〜4月1日
どうも、yunaです。
今回は残雪の唐松岳に登ってきました!
唐松岳は後立山連峰のほぼ中央に位置していて、白馬三山、五竜岳や鹿島槍ヶ岳と素晴らしい名山に囲まれています。
積雪期は手軽には行けない北アルプスですが、冬でも比較的登りやすい貴重な北アルプスの山!
前日、八方池山荘に宿泊して、ゆっくりたっぷりと楽しんできました!
結論から言います。
今まで登った雪山の中で、ダントツの楽しさでした。
山旅サマリー
八方アルペンライン往復:2980円
山荘宿泊代:11500円(モンベルカード提示で500円引き)
モンベルルーム白馬八方店限定Tシャツ:3080円
モンベル長野店限定Tシャツ: 2640円
移動宿泊費:15480円 お土産代:5720円 食費・登山口までの交通費除く
1日目:八方池山荘でのんびり

おはようございます!
長野市内の松屋で、例によって朝ごはんです。
1日目は八方池山荘に宿泊するだけなので、ゆっくり家を出てもよかったのですが、ETC深夜割引目当てでいつも通りの時間に出発しました。
白馬村に向かう道中に見つけた写真スポット。
白馬三山が良く見えています!

駐車場に忘れ去られた靴。登山靴じゃなくてよかったね…。
まだまだ早い時間でお店も開いていないので、こちらの駐車場で仮眠したりして過ごします。
目の前にはこんな立派な山があるのに、車の中でじっとしているなんて、山ノボラーとしてはうずうずしてしまいます。
MILLETのバス!
この真っ赤なバスを見ると、白馬村にやって来たなと思います。
白馬村を散策
さて。10時を過ぎて、続々とお店が開いて来たので周辺を散策します。
モンベルルーム白馬八方店
八方の湯で待っていた訳はこれなんです。
目の前にあるモンベルルーム白馬八方店で限定TシャツをGETするため!
地図はこちら
白馬三山と雷鳥、高山植物がプリントされています。
あまり見かけない黄緑色をチョイス!
snow peak LANDSTATION HAKUBA
続いてsnowpeak。どえらい立地に建っていました。
お店の中は全面ガラス張りで、白馬三山を一望しながらショッピングが出来ます!
シャレオツなレストランや、手ぶらで利用出来るキャンプなどが併設されていました。
地図はこちら
日本料理 雪
山荘に行く前に、下界でランチ!日本料理 雪さんです。
外観、内装共に高級感のある佇まい。

とても上品なお味で本格派、食べると体が浄化されるような、そんな気分になりました。
ただ、お子ちゃま舌の私たちにはランクが高すぎたような気がします(笑)。
八方アルペンラインで八方池山荘を目指す
麓をプラプラした後は、頃合いを見て八方池山荘を目指します!
ここら辺一帯は駐車場がたくさんあります。
ゴンドラ乗り場から遠く離れると無料駐車場もありますが、日帰り専用みたいだったので、乗り場から一番近い有料駐車場に停めました。
駐車場案内はこちら
晴天のためか、スキーヤーがたくさんいて大盛況です。
狭くて停めづらいのがこの駐車場の難点です…。
登山者はチケット購入時に、登山届けも一緒に提出しないと乗車出来ません。
駐車料金もこちらで支払いするのですが、私たちはすっかり払い忘れていて下山時に精算しました。
登山届けはチケット売り場左手に。
日帰りの方は時間のロスにならないよう、事前に記入しておくのが良いと思います。
ゴンドラ、リフトを2基乗り継いで標高1830mまであっという間に登っていきます!
この時間に上に上がっていく登山者はほとんど見当たらず。圧倒的に日帰りのほうが多いみたい。

チェックインを済ませたら、早速小屋の周辺を散策します。
八方池山荘はこんなところ
山荘の紹介はこちらの記事に詳しく紹介しています。
山の上でのんびり贅沢なひととき
リフトの最終に向けて、どんどん下山してくる登山者たち。
山荘からくっきりと見える鹿島槍ヶ岳。きれいな猫耳の双耳峰ですね~~!
振り向けば白馬三山!うっはー!何これ最高じゃないか!
市街地、上越方面は黄砂の影響でとても霞んでいてぼんやり。
黄砂はこの日をピークに翌日からは落ち着くとのことだったので一安心!
天気は晴れなのに景色は見えないとか残念ですもんね…。
夕食の前にプチ宴をしたりして過ごします。
今日は全然動いてないのに、朝からいっぱい食べているような…。

言い訳にも取れるお決まりのセリフを言うsantamaさん。
夕陽を見ようと外に出てみたら、思っていたよりも早くて既に沈んだ後でした(笑)。
さっきは気付かなかったけど、斜面の至るところにクラックが発生してました。
誰もいなくなった、静かな八方尾根。
白馬岳をズームしてみたら、山小屋もはっきりと見えました。あれは白馬山荘かなあ?
テンション上がって思わずジャーンプ!!明日も良い1日になりますように♪(๑ᴖ◡ᴖ๑)♪
2日目:唐松岳山頂を目指す
夜明け前の静かな八方尾根

おはようございます!2日目です。
夜明け前の八方尾根は、山が薄暗く月に照らされて幻想的な世界。
この広い尾根には、2人しかいない静かな空間。貴重な時間でした!
後ろを振り返ると、太陽が朝を迎える準備をしています。
前日は、黄砂の影響で上越方面の展望が楽しめませんでしたが、今日は良く見えています!
八方山ケルンで朝日を迎えようとして思っていたけど、もう日が登っちゃう~!
この中途半端な木道の横で朝日を拝むことに(゜.゜)

息を吞む美しさ。この瞬間は、何度体験しても感動します。
あっという間に日が昇りました。辺りはすごいスピードで明るくなってきます。
鹿島槍ヶ岳と五竜岳。堂々たる風格で百名山が2座、聳えています。
この2座は序盤からずーっと見えている訳ですが、かっこいいので何枚も写真に収めてしまいます。
前日に小屋周辺を散策したときは、雪が溶けてビシャビシャ状態でしたが、夜にぐんと冷えたおかげでしっかり締まって登りやすくなっていました。
気温が高くなる下山時は、踏み抜き注意!
八方ケルンと白馬三山。
八方ケルンを過ぎると、一帯は広大な雪原。
ガスや吹雪で視界が悪くなると進行方向が分からなくなってしまうので、天候不良なら撤退するべし!
だけど今日は、そんな心配もいらないくらいすっきり晴れたー!
目の前に現れた不帰キレットもかっこいい…。
八方池までは緩やかな尾根道
八方池まではなだらかで広い尾根道をゆるゆると登っていきます。
この区間は危険箇所が特にないので、純粋に雪山を楽しめます(^O^)/
どこを歩いても自由!

日が登ると暑く、登りでは始終インナー+半袖が快適でした。
こんなに雪はたっぷり残っているのに、もう春なんだなあと実感します。
八方ケルンと月。

よく写真で見かける顔のようなケルンは、八方ケルンです。
後ろを振り返り妙高山。その山容は、外輪山によって厳重に守られているよう。
こちらは高妻山と乙妻山。
楽しい尾根歩きで、あっという間に八方池ケルンに到着です。
現在は雪で閉ざされている八方池。何月になったら完全に溶けるのかな??
2015年の夏に初めて唐松岳に登った時の写真。
冬に夏山の写真を見ると、緑が恋しくなったりします。
急斜面を経て唐松岳頂上山荘へ
さて。今までのなだらかだった尾根とは打って変わり、この先山頂まではアップダウンのある道になります。
望遠レンズで、やっと他の登山者を発見。
全然人がいないので、自分のペースで景色を楽しんだり撮影出来たりするのが前泊の素晴らしいところだと思います!
岩が露出し始めている箇所も出てきました。ちょっと歩きにくい!
冬山でも人気な山なだけに、トレースはしっかり付いています。
木が一段と生い茂っているこの場所は、夏は樹林帯の区間。
登りらしい登りがやっと始まりました。
写真だと分かりにくいですが、結構キツイ!!
登り切った先にも、コブのような登りが待っている!
コブを嫌って、斜面に巻くようなトレースも付いていました。が、私たちは安全ルートでコブを登るぜっ!
南に目を向けると、南アルプス。
南アルプスから更に左に目をやると八ヶ岳!
八ヶ岳の後ろには富士山も見えました!
そしてその手前の平べったーい山は美ヶ原。
電波塔もしっかり見えるなんて、今日はツイてる!!
八ヶ岳の更に左には浅間山!今日も元気に噴煙を上げていますねえ。
景色を楽しみつつ、コブを一つずつクリアしていきます。
右手のこんもりしたピークに、丸山ケルンが見えてきました。
手前の斜面が通年雪が残る場所、「扇雪渓」です(たぶん…)。
夏には、この扇雪渓で登山者たちは涼を取るんですよねえ。
当時は、「夏なのに雪が残ってる!」と驚いたものです。

丸山ケルンまで来ると、山頂まではあと3分の1くらい。
ここら辺は風が強く吹くのか、雪が吹き飛ばされていてほぼない状態です。
真ん中の尖った山を越えた先には、立山連峰が待っています。
早く真っ白に雪を纏った劔岳と立山が見たーい!!
相変わらずかっこいい五竜岳と鹿島槍ヶ岳!
五竜岳は私が登った山の中で、3本の指に入るほど好きな山です(〃ω〃)
誰かが描いたニコちゃんマークにニコッ。
山頂には早くも先行者が登頂したようです。
さて、私たちももうひと登り!
丸山ケルンからは痩せ尾根を歩きますが、これと言った危険箇所はありませんでした。
すれ違いには難儀しそうですが。
ただ、丸山ケルンから頂上山荘手前の間だけ風が結構強く吹いていました。
風が通り抜ける道なんでしょうかねえ?
頂上山荘手前は岩と雪のMIX。
露出した岩にアイゼンの爪を引っ掛けて転倒!なんてことがないように十分気を付けましょう。転んだらただじゃ済まないです…。

頂上山荘に到着しました!
西側の視界がやっと開けて、立山連峰がどっどーん!
目の前には立山・劒岳。はあ…。ため息の出る美しさです。
大展望の山頂を二人占め
唐松岳の山頂も全貌が見えました。あと20分くらい稜線歩きを楽しんだら到着です。
頂上山荘~山頂までは雪が少なく、道のりの半分は岩の上を歩きました。
頂上山荘を振り返ってみる。
雪を被っているところがテント場ですが、こうやって見ると結構急斜面だな!
このテント場は早く到着しないとどんどん下に追いやられるので、トイレに行くのにも一苦労です(トイレ行くのにも往復20分掛かったという実体験済み)。
山頂までも歩きやすく、登りやすい。
注意点は、右側は小さな雪庇なので寄りすぎないようにすること!

ゆっくり登って4時間半ほどで山頂に到着しました!
長いこと登っていたけど、気分的には2時間くらいしか登っていない感じ。
程よい疲労感と、充実した達成感!!
岩と雪の殿堂、剱岳。
唐松岳は後立山連峰に位置しているだけあって、立山・剱岳を見るには一番の特等席!
やっと見えた槍ヶ岳。
どんな角度から見てもやっぱりかっこいい五竜岳。
アップにして五竜岳山荘も。
日本海ももちろんバッチリ見えました。
景色は素晴らしいものだし山頂はずっと二人占めだったしで、いつまでもいれる居心地の良さでした。
下山も楽しい八方尾根
それでは下山していきましょう!
何箇所か急な斜面があったので、ピッケルを出しておきます。
全行程、ストックだけでもいけないことはないですが、お守りとして準備しておくと良いと思います。
さっきまでは人っ子一人いなかった八方尾根も、早朝組が続々と登ってきて賑やかになってきました。
それにしても、みんな登るの早いな~~。
すれ違いで足を止めることが多くなってきたので、山の斜面をパシャパシャと。
固めにホイップされたクリームみたいでおいしそう(^u^)
何かの拍子に一気に崩れそうな雪の斜面。
下りはスイスイ~っと。どんどん下っていきます。
五竜岳から伸びるは遠見尾根。
下りでは使用したことがありますが、ダラダラと長い…。
とても暑かった8月のテント泊装備、縦走の疲労もあってすごくしんどかった思い出があります。
後にも先にもエアーサロンパスを使用したのはこの時だけ。
https://san-tama.net/goryudake/
やっぱり帰りは雪が溶けてざるざる!アイゼンが効かず足が滑ります。
数カ所、慎重に下山するところがありました。
八方池付近まで降りてきました。
朝はなかったはずのクラックが至るところに発生していてヒヤリ。
せっかくなので八方池の方へ降りてみました。
飯森神社奥社と白馬三山。
santamaさんが撮ってくれた1枚。
山の壮大なスケールと、人間の小ささが際立ってみえます。
帰りも上越の山々を見ながら下れるので、とにかく飽きることがないのが八方尾根の魅力。
午後になっても雲一つない快晴で、素晴らしい日に登れたことに感謝!
そしてこちら、八方ケルンの前あたりに落ちているものが見えますでしょうか。
ハードシェルらしきものが落ちていたんですが、「持ち主が下山の時に気付くだろう」とそのままにして通り過ぎました。
しばらく歩いた後に、すごい勢いで登ってきた人が「ウェア落ちてませんでしたかー??!」と。
どうやらこの人は八方池山荘の方で、登山者がウェアを落としたことに気付かず下山してしまったらしく、しかもポケットの中には車のキーが入っていたみたいで…。
登山者は八方池まで往復4時間掛かったので、代わりに山荘の方が拾いに来たそうです(笑)。
落とした本人は気が気でなかったことでしょう。山荘の方が良い人でよかった。
そんなこんなでゴール地点が見えてきました。
この山旅がもう少しで終わってしまうことがちょっぴり寂しい…。

時間に余裕を持って帰ってこれました。
楽しかった思い出をあーだこーだと語りながら帰路に着きます。お疲れ様でした!
今回立ち寄ったお店
LION CAFE
下山後に腹ペコの私たちが向かったのはLIONCAFE。
ハンバーガーやベーグルがメインのおしゃれなカフェです。
ロープウェイから車で3分ほどの好立地!
みみずくの湯
お腹を満たしたあとは温泉!
白馬八方は温泉がいくつか点在しています。今回はみみずくの湯をチョイス。
露天風呂からは、白馬三山が目の前に見えて展望抜群!気持ちの良い湯でした。
モンベル長野店
少し足を延ばして、帰り道にあったモンベル長野店へ。
こちらのお目当てもやっぱり限定Tシャツ!
タイトル「ランタンの明かりのもとで、明日の計画を立てる男性とモンタベア」
ポイントがたくさん貯まっていたので、241円でGET(^O^)/
モンベルTシャツもだいぶ増えたので、今度紹介しようかしら。
唐松岳の動画
動画も作成しています。ぜひ、登山道の雰囲気を楽しんでください!
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今回のお役立ちアイテム
圧倒的な保温力、厳冬期にしっかりと対応する冬靴です。 この時期の唐松岳は、前爪のある12本アイゼンがおすすめです。 地図はどんなときでも必ず携帯しましょう。唐松岳登山を振り返る
前述したとおり、今まで登った雪山の中でダントツの楽しさでした。
早朝出発できる前泊登山は、ロープウェイの時間に追われることがないという点で、本当におすすめします。
登山者の渋滞に巻き込まれることもないので、前も後ろも気にせずゆったりと登れます。
そして積雪期の北アルプスなのに、この登りやすさ。私たちは雪山2年生ですが、怖いと思う危険箇所は特にありませんでした。
雪山初心者からステップアップするにはもってこいの雪山!ただし、天気は入念に調べましょう!
唐松岳周辺には名だたる名峰が揃っていますが、唐松岳自体も名峰と言っても過言ではない、素晴らしい名山だと改めて思ったのでした。
CT 8時間16分(標準CT7時間35分)