2021年7月14日〜15日
どうも、yunaです。
今回は、数年前から憧れていた鳥海山に登ってきました。
前年はコロナの影響で山小屋が営業していなかったり、天候に振り回されたりと、計画したものの登ることは叶わず。満を時しての今回ということです。
登山口はなんと9つもありどこから登るか悩みましたが、「象潟口(きさかたぐち)コース」を選択。
CTは9時間ほど。日帰りでも行けなくはないですが、7時間強運転する疲れも加味して、御浜小屋で1泊する贅沢満喫プランとなりました!
目次
山旅サマリー
今回歩いた象潟口コースは、最もポピュラーなコースとされています。
このコースの最大のおススメは、御田ヶ原から眺める鳥海山です。痺れるほどかっこいい眺めです。
また、コースの前半と後半で全く雰囲気の異なる登山道を歩けるのも魅力となっています。
鳥海山バッジ(御浜小屋で購入):500円
温泉代:350円
合計:10200円 食費・登山口までの交通費除く
駐車場を目指す
おはようございます。秋田県側にある登山口、鉾立(ほこだて)駐車場にやってきました。
前日仕事終わりにそのまま駐車場を目指して3時に到着、そのまま少しだけ仮眠をしました。
只今の天気は晴れ!鳥海山山頂付近は霞んでいますが、青空が広がっています。
300台駐車可能の大規模な駐車場ということで、まだまだ空きはあります。
鳥海山は山形県と秋田県の県境にそびえていて、その美しい山容から出羽富士、秋田富士とも呼ばれています。
駐車場からでも裾野がきれいに伸びているのが分かります。
山座同定が苦手な私でも、東北の山に登れば鳥海山だけは分かるんだぜ~~( ˘ω˘ )
5合目まで車で登れるっていうのも、富士山との共通点!鳥海ブルーラインを通って来れます。
そんな5合目にあるのが鉾立山荘。前年、こちらで宿泊する予定で予約を取ったものの(上の山荘はコロナで休業していたため)、天候でキャンセルした山荘。
食事提供はないものの自炊場設備がとても整っていて、シャワー室も完備しているそうです。料金も格安!
前泊地に利用するのが便利ですね。
トイレはビジターセンターの横にあり。清潔で安心なトイレです。
館内は、下山後に立ち寄りました。鳥海山の自然や歴史を知ることが出来て勉強になります。
その他、レストハウスなども完備されているので、景色だけ眺めに来る人も多そうです。
鳥海山は日本海から山頂まで16kmという、驚異の近さ!青い海が一面に広がっています。
今日の目的地である御浜小屋も駐車場から見えていました。
道のりは2時間!そろそろ登り始めますかね〜。
1日目:御浜小屋に宿泊、お花畑に癒されながらまったり過ごす
緩やかな登りをゆるゆると、御浜小屋を目指す
歩き始めは舗装されたコンクリートの階段を登っていきます。
早速第一のお花を発見!多分、オニシモツケソウ。花火みたいな可愛いお花です。
鳥海山は花の百名山でもあり、その種類は200を超えるそう。
「チョウカイ〇〇」と名前のついたお花を見るのも今回のお目当て。
歩いて数分でTDK小屋が現れます。現在は営業してなさそうな雰囲気?そしてTDKとは何ぞや。
ちょこっとしか登っていないけど、後ろを振り返ってみます。
にかほ市、その先に日本海。こんなに間近に海が見える山って中々ないですよね。
山で吹かれる風も、どことなくいつもと違う爽やかさを感じます。
更に少し歩くと、奈曽渓谷へ。深さは300mほど、V字の形をしています。
無数のトンボ飛び回っており、陽の光に照らされた羽がキラキラしていて、何ともきれいでした。
そして奈曽渓谷を流れるのは、白糸の滝。
幻の滝と呼ばれていて、この滝が現れるのは、雪解けの時期や雨の後だけだそうです。
登山道に戻って、再び歩き出します。
これから歩く道が見えているわけですが、見るからに歩きやすそうというのが分かります。
両脇にはお花。ということで、7月の鳥海山に咲くお花を紹介!
まず出会ったのが、鮮やかな紫色が素敵なクガイソウ。
ブラシ状の花で、先端がシュッとした形が特徴的です。
こちらはミヤマトウキです。セリ科で、独特な香りがするのが特徴的。
そろそろ一斉に咲きだしそうな黄色いお花たち。朝露に濡れて、生き生きと輝いています。
以前、にっぽん百名山で野いちごが咲いていると言っていたので、探しながら歩いていたら見つけました!
無類のいちご好きなsantamaさんはどんな味がするのかと気になっていました。
シロバナニガナ。よーく見ると、お花の先がギザギザしている。
夏といえばのニッコウキスゲ。
これまた夏と言えばのイワカガミ。
お花を眺めながら登っていたので、あっという間に1時間ほど進んでいました。
賽ノ河原の手前に、短い雪渓が出現。
7月中旬ともなれば、雪渓もどんどん溶けて崩壊を始める時期。
こちらも薄っぺらくなってきていて、そろそろ踏み抜きそう…。
実は、この日が御浜小屋の小屋開け日。
物資を届けるヘリコプターがせわしなく飛び回っていました。
本当は頂上の御室小屋に宿泊する予定だったのですが、まだ小屋開け出来ないということだったので、御浜小屋に宿泊するという流れになったのです。この日に開けてくれて良かったー。
六合目の賽ノ河原に到着しました。御浜小屋まであと半分!
大きな石がゴロゴロとある開けた場所で、一息つく登山者が多数。
地図上ではここに水場マークがあって、地面一帯に水がちょろちょろと流れていましたが、とても飲めるような感じではないかと…。
このあたりから、咲いているお花も変わっていきます。
お馴染みのチングルマ。イワカガミと一緒に咲いていると、一気に華やかになります。
少し離れたところではもう綿毛になったチングルマ。
同じ山の中でも咲く場所によって、こうも姿が違うんだもんなあ。
紅紫色がよく目立つヨツバシオガマ。
急登はないのでとても楽な登山道。
なんだけど、荷物がほぼテント泊装備なのでじわじわと疲れてきました。
コバイケイソウの群落。
毎年咲く花ではないので、「当たり年」「外れ年」がある花。
今年は当たり年で、たくさん開花したと御浜小屋の方が仰っていました。
お目当てのチョウカイアザミです!
通常のアザミと違い、頭花を下向きに咲かせるのが特徴。
葉っぱがチクチクして痛いのでいつもは嬉しくないけど、鳥海山でしか見られない固有種なのでテンションが上がりました。
ミヤマキンポウゲかな?黄色い花は見分けがつきにくいので苦手です。
出発から2時間、七合目の御浜小屋に到着しました。
ずっと開けた緩やかな登山道で、お花もたくさん咲いていて、ここまですごく楽しみながら登ることが出来ました。荷物は重かったけど。
御浜小屋はこんなところ
こちらの記事で詳しく紹介しています。
コロコロと天気が変わる中、小屋周辺のお花畑に癒される
早朝に出発したので、まだ9時前と時間はたっぷり。
予定では、笙ヶ岳(しょうがたけ)に登って鳥海湖をぐるりとするっていう計画立てていたんだけど、なーんか空が怪しいよね…?
ひとまず、小屋の裏手にある、鳥海山のシンボル的存在「鳥海湖」を眺めに行ってみます。
火山跡に水が溜まってできた火山湖で、きれいな円形をしていました。
湖を眺めながらおやつでも食べるかあ。なんて思っていたら、ガスが出てきて雨も降りだしてきました。
それでもヘリは、合間を縫ってどんどん荷下ろしをしていました。
こんなにヘリを間近で見ることもないし、外は雨だしで、ずっと荷下ろしを観察。
小屋の人がこっちで見ると近いよ、なんて教えてくれたりしてとても感じ良く、優しかったです。
だけど、東北訛りがすごくて、半分くらい何言ってるか分からなかった(笑)。
登山道でも山小屋でもそうだけど、整備してくれる方がいるから登山者は快適に過ごせるんだよね。大変ありがたいです!
一向に雨が止む気配もなく、むしろ強くなってきたので、仕方なく仮眠することに。
14時くらいにようやく天気回復したので、散策へ出発!
予定していた笙ヶ岳は諦めて、鳥海湖の周回だけでも行ってみよう。
7月中旬はまだ鳥海湖に雪が残っているので、軽アイゼンは持っていったほうがよさそうです。
晴れたかな?と思ってもまたガス。でも色とりどりのお花ロードで、気分はウキウキです。
山小屋から少し離れるとニッコウキスゲの群落も。
すぐガスに包まれるなら晴れるのも早い!
パアッと開けた先には、歩いてきた道、にかほ市の街並みや日本海まで見えてきました。
到着してからずっと姿が見えなかった鳥海山も、やっとお出まし!
山頂のほうは岩稜帯なので、ギザギザとしていて荒々しいオーラを放っています。
晴れたことにより、先程より湖は青く、きれいな鳥海湖ブルーを見ることが出来ました。
しかし、また次のガスが迫り来ている…!
そしてやっぱりガスる!ガスったり晴れたり、せわしない天気です。
空は明るいから、そのうちまた晴れるだろう。先に進みます。
さっきのニッコウキスゲの群落よりも、更にたくさんの花を咲かせている大群落が!
ニッコウキスゲもコバイケイソウ同様、当たり年があるみたいだけど、これは当たり年では?!
こんなに一面黄色のニッコウキスゲは、尾瀬の大江湿原以来だな!
笙ヶ岳に続く稜線。三峰、二峰とピークを越えていくので、ちょこちょことアップダウンがあります。
あちら側から見る鳥海山も素晴らしそうなので、次回リベンジしたいと思います。
鳥海湖へと降りる道は、木道の階段になっています。
これがまた、結構な斜面に取り付けられていて。

と始まってしまったので、鳥海湖の周回もまさかの断念(笑)。


ここ歩いてみたかったなー(-.-)
1人で周回するのはつまらないので(結局私も雪渓怖い)、後ろ髪惹かれつつ、小屋に戻るとします。
実際は一面真っ黄色なんだけど、そうは見えない…。
写真だとうまく伝えられないのが残念。
雲の切れ目から現れた鳥海山とニッコウキスゲ。
夏らしい写真が撮れて、お気に入りの1枚です。
2時間ほどプラプラして、16時半頃小屋に戻り夜ご飯を頂きました。
夕暮れ時にはすっきり晴れて、宿泊者はぞろぞろと外へ。
みんな、ビール片手に沈みゆく夕日を眺めながら、穏やかな時間を過ごしていました。
鳥海湖を挟んで、その先には月山が見えました。
そして宿泊ならではの楽しみ、アーベントロートの時間です。
山肌がしっかりと赤く染まってくれました。
日本海に沈みゆく太陽。
今日は予定していた行程を全然歩くことは出来なかったけど、久しぶりに山でのんびりすることが出来たので、結果よかったかな。
と、最高の夕日を眺めながら、1日を振り返るという贅沢な時間!
消灯は20時だったけど、みんな19時半には寝ていたので、私たちも寝ることに。
今までで一番早い就寝でした。
2日目:鳥海山山頂、新山を目指す
心に残る絶景、扇子森の朝焼け
おはようございます。2日目の朝です。
3時半頃起床し、ひっそりと準備をして5時前には出発!
早朝に歩き始めたかったので、朝食は頼みませんでした。
2日目の歩き始めは、岩ゴロ地帯から。
岩場に咲くイワギキョウや、
ハクサンシャクナゲなどが咲いていました。
花の百名山でもある鳥海山、流石の種類の多さで、歩いていて飽きがこないです。朝から癒される〜!
扇子森のあたりで、太陽が昇ってきました。
雲海も広がり、昨日の夕陽に続いて素晴らしい朝焼けです!
santamaさんがキン○マリオをやりたいと言うので…。

ケルンのてっぺんでポーズしてくれた鳥さん。「清々しい朝だね〜」と話しかけてみたり。
冒頭にも言いましたが、御田ヶ原から見る鳥海山がとにかくかっこよかったです。
双六岳から槍ヶ岳に向かっていく、あの、誰もが憧れる道に少し似ている(いつか行ってみたいな…)。
この時の私たちは、絶対に朝のテンションではない、異常なハイテンションだったと思う。
これから歩く道は昨日とは打って変わって、アドベンチャーちっくな予感!
この辺りはチングルマとハクサンイチゲが競うように所狭しと咲いていました。
来た道を振り返ると、小高い丘みたいになっていてメルヘン世界のよう。
反対側にあの荒々しい山が鎮座しているなんて想像もつかないな。
御田ヶ原分岐に到着。
右に曲がると、鳥海湖を周回して御浜小屋に戻ることができます。
分岐を少し進んで、本日最初の雪渓歩き。
昨日山頂に行って、御浜小屋に泊まっていた人いわく、「山頂付近はアイゼンがあると安心。チェーンスパイクは怖かった。」と言っていました。
私はsantamaさんが、山頂直下で「怖いから行きたくない!」と言い出さないかと、それだけが心配でした(笑)。
昨日に続いて、今朝も日本海がよく見えているなー。
規則的に並んだ風車も、肉眼で見えます。
ああ、やっぱり笙ヶ岳の縦走路がめちゃくちゃ気持ち良さそうだ…。ここは絶対リベンジしたい。
七五三掛(しめかけ)に到着。
丁度良い休憩スペースがあったので、ここで朝食を食べることに。
展望の良い外輪山コースで山頂を目指す
朝ごはんを食べたら出発!ほんの少しの木道歩き。
段差が高い階段にはブロックが置いてあって、登りやすくなっていました。
この心遣い、有難いし嬉しい!
ここで外輪山コースと千蛇谷コースに分かれます。
千蛇谷コース→雪渓を通って山頂に向かう。谷の中を歩くので、眺望はないが、外輪山内壁が大迫力。
外輪山コース→いくつものピークの超えて山頂に向かう。展望が良く、日本海や月山を見ながら登れる。
午後になると雲が上がってきそうだし、朝のうちに展望を楽しんでおくか、ということで登りは外輪山コースを歩くことにしました。
ここからいよいよ急な登りになってきます。登山道も険しくなってきました。
御田ヶ原の下りには、小屋で朝食食べた組が既に歩いていました。
景色に夢中で、だいぶゆっくりしすぎていたようです。
下を覗き込むと、千蛇谷に下る道があり、雪にはペイントマーカーがされているのが見えます。
千蛇谷には万年雪がみられるので、春はバックカントリーも盛んだそうです。
鳥海山の山体は火山活動により形成されて、2つの成層火山からなっています。
中央火口丘の新山を中心に、行者岳、伏拝岳、七高山の比較的新しい「東鳥海火山」と、
火口湖だった鳥海湖、中央火口丘の鍋森を中心とする笙ヶ岳、月山森、扇子森の古い「西鳥海火山」。
幾度となく噴火を繰り返して、唯一無二のこの景観になったのかと思うと、人々が心を奪われるのも納得だなあ。
正面には外輪山の最初のピーク、文珠岳が見えてきました。
その道中に鳥海山の固有種、チョウカイフスマが咲いていました。岩の割れ目などに生育し、白い小ぶりなお花が可愛らしいです。鳥海山の他、月山にも移植されたものが咲いているそうです。
文珠岳、到着です。後ろには新山が間近に見えてきました。
左に小さく見える小屋は、湯ノ台口コースの河原宿小屋(数年前に閉鎖されているので、立ち入り不可)。
湯ノ台コースは登山口の標高が最も高く、山頂まで最短で行けます。
全9コース、違った魅力がありそうだから、季節を変えたりコースを変えたりしたら一生楽しめるな。
そして目の前には月山。遠くから見てもなだらかで穏やかな山容ですね。
鳥海山と月山は直線距離で60キロも離れていないので、互いを眺めるのに抜群の展望台になります!
月山もちょうど同じ時期に登ったなあ〜。
次の目的地は伏拝岳!ハイマツや草の間を縫うように歩いていきます。
外輪山は非常に歩きやすく、最初にガツンと登れば後は楽勝でした。
数か所、千蛇谷側が一部崩れていたので注意が必要な所も。
鉄梯子が現れたり。
梯子や鎖場などは、登山のいいアクセントになってくれるので結構好きです。
この辺りはコバイケイソウの群落がお見事でした!
時刻は8時前ですが、既に雲が沸き上がってきました。
山頂に着くまでお願いだから天気よ、持ってくれ…!
外輪山2つ目のピーク、伏拝岳に到着です。
御室小屋がいよいよ近づいてきました。御浜小屋と比べると収容人数は4倍なので、その規模は歴然!
これから行者岳、七高山と登っていき、眼下に見えている雪渓を渡って小屋に行きます。
外輪山の壁のようなところを下っていくみたいだけど、なんかすごい急斜面に見える…?
荒々しい外輪山にも一生懸命咲く、可憐なお花たち。
梯子を降りてすぐに行者岳に到着。
先ほどと比べるとピーク感はなく、道端の案内板かと思うほどひっそりとしていました。
新山を囲うように外輪山が聳えているのがよく分かります。
最高峰の新山は、1801年の噴火によって出来た新しい山頂です。
プリンのようにぽこっとした姿が可愛いんだけど、実際は岩の塊だからかっこいいと言った方が相応しい気もする。
外輪山、最後のピークが見えてきました。
どのピークも絶妙な間隔であるので、飽きが来ないのもよかった点でした。
外輪山の最高峰、七高山に到着です。
鳥海山は、古くから何度も噴火をしていたので、荒ぶる山として畏れ崇められていました。
七高山山頂には信仰をうかがわせる石碑がたくさん。
先ほど回っていた外輪山の山名もまた、信仰に由来しているそうです。
七高山から引き返すようにして、小屋に下る分岐に向かいます。
遠目で見た時も、結構な急斜面だなと思っていましたが、その通りの中々の急斜面です。
岩がゴロゴロしていて滑るので気を付けましょう。
下りきると、いよいよ雪渓ゾーンへ。
小屋に行くまでに2つの雪渓を越えていきます。
御室小屋の小屋開けがまだということもあるのか、雪渓が切られていないので、みんなが辿ったであろう道を歩いていきます。
雪渓のトラバースが苦手ということもありますが、私は軽アイゼンがあってより安心でした。
前を歩いている方はチェーンスパイクでするすると渡っていったので、チェーンスパイクでも全然大丈夫そうでした。
怖いから行かない!と言い出さないか不安だったsantamaさんも無事に渡り切り、御室小屋に到着しました。
休憩は山頂を往復したらとることにして、そのまま登ります。
細かく矢印マークもあるので迷うことはなさそう!
山頂までの道のりは、瓦礫のような岩の山を登っていきます。こんな風景の山頂は中々ないので(むしろ初めて)、わくわくしました。
手と足を使いながらよじよじと。
岩場では、このモンベルのフィンガーレスグローブが重宝します。
途中からマークが雪渓に埋もれてしまっていたようで、山頂に近づいているであろうルートで何となく登っていたら、上から眺めていた親切な方が「こっちにマークあるよー」と教えてくれました。
どうやら、随分と正規のルートから外れていたようです(笑)。
鳥海山ではお馴染みの「世界人類が平和でありますように」と岩に書かれた文字。
誰が書いたんだろうと調べてみたけど、結局よく分かりませんでした…。
たくさんの岩が積み重なっている中で、ぽっかりと空洞が。
「胎内くぐり」もありました。筑波山にもあったっけな。
後でくぐりに来ようと思っていたら、帰りのルートでは通らなかったので生まれ変わることは出来ませんでした。
岩山の一番高いところにあるのが鳥海山の山頂、新山です。
鳥海山=秋田県のイメージだったけど、山頂は山形県にあることを今回知りました。
さっきまでは晴れていましたが、残念ながらガスに包まれてしまいました…。
晴れていれば、八幡平や早池峰山、佐渡島も見えるみたいです。
山頂はさほど広くないので、撮影をしたら下山していきます。
山頂部は御室小屋を起点に周回できるので来た道とは反対側に下ります。
こうして見上げると、さっきまで歩いていたメルヘン世界のような御田ヶ原と同じ山とは全く思えない。それが鳥海山の魅力なんだよなあ。
地図上で切通しと書かれた場所、まるで洞窟探検しているような狭い道でした。
ここだけひんやりしていて、すんごく暑い日とかには最高の避暑地になりそう。
こっちのルートのほうがメジャーみたいで、登ってくる人が多かったです。
雪も残ってないのでマークも明確!
小屋まで戻ってきたので、周辺を散策。
まだ荷上げが出来ていないみたいで、小屋は閉まっていました。
火山活動による爆発は、山に宿る大物忌神の怒りだと考えられていて山頂に祭ったそうです。
境内には鳥海山頂美術館も併設されていて、芸術鑑賞を満喫することもできるらしいので、ちょっと見てみたかったな。
ここに泊まれば、日本海に鳥海山の影が映る、影鳥海が見えることもあるみたい。
小屋が営業していないので、トイレも閉鎖中。
ゼリーとおやつでちゃちゃっとカロリー補給!
雪渓歩きの千蛇谷コースで下山
それでは千蛇谷コースで下山していきます。
昨日が短すぎた分、今日はすごく歩いている気分だな~。既に昨日の倍の時間を歩いています。
前述したとおり、雪渓のトラバースが苦手なのでアイゼンを付けたり外したりしながら進みました。
何もつけずにスタスタ歩くのは憧れるけど、その勇気は私にはまだない。
雪渓ばかりじゃないので、アイゼンを出したり閉まったりが正直面倒くさかったです。
そういう意味では外輪山のピストンでも良かったかなと。
ひとたびガスると、数m先しか見えない世界に…。
どんどん谷を下っていきます。この辺りからはアイゼンなしで歩けました。
雪渓上でも、ロープが垂れていたり、ペイントマーカーされていたので迷う心配はなし!
また、落石の跡がたくさんある場所も。
雪の上は音もなく石が落ちてくるっていうので、後ろを気にしつつ、立ち止まらずサッと通過が鉄則ですね。
振り返ると、木曽駒ヶ岳の千畳敷カールを彷彿とさせる光景が広がっていました。
本家よりもだいぶ緩やかで優しいカール。
最後の雪渓を渡り終えたら、ここからぐんと登って外輪山コースとの合流地点を目指します。

上蓋に物を入れすぎなんだよな…。
この登りが中々急で、最後には高さのある階段なんかもあるから、ぜえぜえ言ってしまった。
御田ヶ原まで戻ってきました。
東北っぽい、このたおやかで雄大な景色にホッとする。
鳥海湖もこれで見納めです。
御浜小屋に不要な荷物を置かせて頂いてたので、回収しがてら水分とバッジをゲット!
今回一泊二日で飲んだ水分(2人分)。1日あたり1人2ℓも飲んでないので、確実に水分不足。
基本的に水を汲んで飲むのが好きではない2人なので、ペットボトルを持ってくしかないんだけど持ってれる本数も限られるから、あとは買うしかないんだよなあ…。
賽ノ河原を過ぎてすぐの雪渓、昨日はこの上を歩いていたけど、もうこんなに溶けて登山道が歩けるようになっていました。
楽しかった鳥海山登山もそろそろ終わり、駐車場が見えてきました。
こうしてみると、駐車場も相当いい景色だな~。海なし県の埼玉出身なもんで、海が見えるだけでテンションが上がるんです。
駐車場にあるライブカメラに映るという最終ミッションもクリア。
ライブカメラに映るのって楽しいよね!ポーズとればよかった!
酒田市から見えた鳥海山。背後に雲を従えている姿は、何とも言えぬかっこよさでした。
今回立ち寄ったお店
展望温泉 ねむの丘
下山後に立ち寄った温泉は道の駅象潟にある、ねむの丘!
帰り道と逆方向なんですが、どうしてもここに行ってみたかったのです。
その理由は、目の前に日本海がどどどーん!日本海のキワに建物があり、お風呂場は4階。
お風呂場と日本海が繋がっているように見えて、今まで入った温泉の中で展望の良さナンバーワンでした。
もう一泊出来たなら、夕日が沈むのを眺めながら入りたかった。
注意点としては、日本海が良く見えるように窓が完全透明なので裸で窓際に立とうもんなら、外から丸見えになることです(笑)。
函館グルメ回転ずし 函太郎 酒田店
「日本海に来たならやっぱり海鮮でしょ!」ということで函館グルメ回転寿司 函太郎酒田店へ。
調べてみたら関東にもあるらしい。
勢いよく頼んだら、あっという間にテーブルがお寿司で埋め尽くされた。
どれも新鮮でとってもおいしかったです。
干からびている私たちは、タッチパネルでお水を何度となく注文。
優しい店員さんは、「今日は暑かったですもんね~^^」と言ってくれました(笑)。
違うんですっ!私たちは今、圧倒的に水分が足りていないんです!
モンベルルーム 酒田店
モンベル限定Tシャツをゲットするべく、酒田店へ。
種まきじいさんの雪渓が現れたら、田植えの時期の知らせ→その残雪が米どころの田んぼを潤す
というのを表したTシャツ。今のところ一軍に入るお気に入り!
鳥海山の動画
動画も作成しています。ぜひ、登山道の雰囲気を楽しんでください!
気に入って頂けたら、チャンネル登録とグッドボタンよろしくお願いします!
今回のお役立ちアイテム
山頂直下の岩登りで大活躍!
この時期の鳥海山は思ったより残雪があるので、お守りとして持っていくと安心です。
地図はどんなときでも携帯しましょう。
鳥海山登山を振り返る
前半のたおやかな山容から一転、七五三掛から先の火山ならではの荒々しい岩稜地帯。
ガラッと変わる鳥海山に魅力に、どっぷりとはまってしまいました。1回の山行で二座登ったような満足感がここにはありました。
この満足感故に、歩き尽くしたように錯覚しているけど、まだ残り8コースもあるとは。
まったく、鳥海山はどこまで楽しませてくれるのだ!
月山高原レストハウスから登る月山がとても好きで、長らく東北ナンバーワンの山になっていましたが、遂に入れ替わる時が来てしまったようです…!!
1日目は小屋まで2時間だけ歩き、鳥海湖周辺のお花畑を散策しました。
2日目:御浜小屋(4:48)→七五三掛()→七高山(8:02)→新山(9:31)→鳥海山大物忌神社(10:23)→七五三掛()→御浜小屋()→鉾立駐車場() CT(標準CT8時間)
登りは外輪山コース、下りは千蛇谷コースを歩きました。